その導線、繋げる必要ある?使いやすい家事導線の考え方

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リノベーションで間取りを考える際に、家事がラクに出来る家や片付く家を目指す方は少なくありません。そのためには、家事導線を考えたプランニングが重要だと言われています。しかし、家事導線を意識したわりには、また、プロから家事導線が良い間取りだと勧められてリノベーションしたのに、それほど使いやすくなったとは思えないという方もいらっしゃいます。

そこで今回は、家事がはかどる、ラクに行うことを目的とした間取りにリノベーションするうえで、家事導線をどのようにプランニングすると良いか、考え方をご説明したいと思います。

1.  家事導線は全てが繋がっている必要はない!

一般的に、料理・洗濯・掃除に関係する動きを出来るだけまとめた、短い導線にすることで、家事導線の良い家になると言われています。しかし、限られた空間や条件の中で、全てをまとめることは難しいですし、近づけさえすれば必然的に家事がラクになるというわけではありません。その理由をご説明したいと思います。

家事には種類があるので繋がっている必要はない!?

家事の代表とされる料理や洗濯の導線をスムーズにするために、水回りをまとめたものの、家事にかける時間はそれほど変わらなかったという方は少なくありません。例えば、スイッチひとつですむ洗濯機がある洗面脱衣室とキッチンが近くても、その間の動きはほとんどないかもしれません。また、浴槽へのお湯はりをキッチンに設けた給湯器のスイッチで行えれば、浴室とキッチンを近づける必要性も感じません。洗濯での動き、料理をする時の動き、掃除がスムーズに行える動き、それぞれ動きや目的が違います。

また、『家事』とひとえに言っても、様々な種類がります。料理・洗濯・掃除だけには納まらない、名前の無い家事がある、と言われるように、家事は暮らしそのものになっていて、むしろこまごました家事の方が大半を占めていると言えるかもしれません。水回りをまとめても、他の家事には影響がないために、変化を感じないことは少なくありません。

同時進行で行うことが多く、出入りの激しい空間でなければ、導線を繋げてもあまり意味はないのです。そのため、水回りが繋がる導線よりも、家事の種類別に繋がりがある導線の方が家事はスムーズに行えるかもしれません。

導線の良さよりも優先すべきこともある!?

リノベーションやリフォームでは特に、限られた面積や条件の中で間取りを考える必要があります。そのため、場合によっては、導線の良さよりも優先順位が上になる間取りや条件があります。

例えば、洗濯の家事導線を良くするために、洗濯機のある洗面脱衣室と、部屋干しできるランドリールームや、バルコニーを近い位置に設けたいと思うかもしれません。しかし、だからと言って、ランドリールームやバルコニーの日当たりが悪くなってしまうと意味がありません。洗濯物が乾き辛くなり、なかなか取り込めない状況になってしまうと、導線が近くても、スムーズな家事は行えません。導線が少し遠くなっても、洗濯物が短時間で乾く方が家事の時短になります。

また、日当たりの良い場所は、ランドリールームよりも家族が集まるリビングを最優先にしたい、というケースは少なくありません。そもそも、洗濯乾燥機を使う方や、浴室内に洗濯物を干す方にとってはランドリールーム自体が必要ありません。

家事導線を良くしたいという場合でも、家事空間だけではなく、家全体の間取りや問題、理想の暮らしにおいての優先順位を設けたうえでプランニングすることを意識しましょう。

2.  家事がラクになる家事導線の考え方とは?

全ての家事導線が繋がっている必要はないとはいえ、ラクにスムーズに行うためには、やはり導線をしっかり考える必要があります。どのように家事導線を考えて、間取りをプランニングすると良いのでしょうか?考え方のポイントをご紹介したいと思います。

誰が・何を・どのように動くか考える

最近は共働き家庭など、家事を分業して行っているという家庭も少なくありません。そのため、全ての家事もしくは一連の家事を同じ人が行わない限り、導線が短く繋がっていても意味がありません。

例えば、リモートワークをしながら洗濯を行う人にとっては、ワークスペースとランドリールームが近い方が便利ですが、料理をしながら洗濯をする人にとっては、キッチンに近い方が便利です。洗濯を担当しない人にとっては、ワークスペースとランドリールームが近いことによって、洗濯機の音が気になり、仕事に集中できないというケースもあります。

また、車を普段使っている人が、重さのあるストック食品を買って運ぶのであれば、車庫に近い位置や勝手口に近い位置にパントリーがある方が便利かもしれません。しかし、自転車や歩きで買い物に行く方にとっては、玄関の近くにパントリーがある方が便利ですし、ストックはあまりしないという方にとっては、パントリーよりもキッチンが近い方が便利かもしれません。

動きの癖、家事のしやすさ、に関しても人によって違います。そのため、家事導線を考える際には、家事をひとくくりにまとめるのではなく、誰が何を、そして、どのように動くか、という点を確認しながら考えるようにしましょう。

家事を種類と時間で分けて考える

上でも取り上げたように、家事には種類があるので、関係する家事の導線を近づけることで、スムーズに家事が行えるようになります。さらに、その中でも優先順位をつけるうえで、種類だけではなく、その家事にかかる時間や頻度を考えることが家事をラクに出来る間取りを作るうえで役立ちます。

例えば、洗濯は2日に1回という方と、1日に2回以上洗濯をする方では、洗濯という家事にかかる時間には倍以上の差があります。家庭によって、家事の量やかかる時間は違うので、どの家事に一番時間がとられているか確認してみましょう。

1日の家事の時間や頻度だけではなく、1週間、1か月と期間別に考えることによって、間取りだけではなく、何をどこに収納すると取り出しやすく、便利に使えるか、などが分かってきます。リノベーションのプランニングのタイミングで、これを行うことで、物を減らしたり、整理したり、家事の方法を改善したりすることも出来て、さらに家事がラクに行えるようになるかもしれません。

3. まとめ

家事導線をしっかりプランニンしてリノベーションを行うことで、家事がラクに、はかどる家になると言われています。しかし、単純に水回りをまとめれば家事導線が良くなるというわけではありません。家事には種類があるので、導線が繋がっていて短くても、使う頻度が少なければ何も変らないからです。誰がどんな家事をして、どこでどれだけの時間や頻度使うのか、という点を確認して導線を考えるようにしましょう。

家事の方法や種類、量は家庭によって違います。我が家の家事に合わせた導線を意識してプランニングすることで、暮らしやすい家にリノベーションしましょう。




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