築浅のマンションなのに湿気がスゴイ!?カビ対策はリフォームがお得!

新築や築浅のマンションだから湿気に悩まされずにすむだろうと思っていた方の中には、梅雨の時期になると毎年、湿気が酷くカビ対策に追われるというお宅もあります。カビが発生してしまうと、見た目が悪くなるだけではなく、部屋中に胞子が舞って人体にも悪い影響を与えてしまいます。そのため、カビの原因となる湿気を取り除くこと、そもそもカビにくい家にすることは重要です。

築浅のマンションであっても、安心できない湿気の原因や、どんな対策が効果的なのかをご説明したいと思います。

1.築浅マンションだから湿気がスゴイ!?

戸建かマンションか、また築浅かどうかは湿気に関係あるのでしょうか?築浅のマンションであっても湿気が発生する原因をご説明したいと思います。

■気密性が高いうえに鉄筋コンクリート造

冷暖房の効きが良い高気密な家、換気設備が整っている築浅のマンションは、一見快適で湿気に悩まされることがないように思えますが、むしろその条件が原因で湿気が溜まりやすくなっている場合があります。

木造で隙間が多い家は寒さを感じるものの、高温多湿な日本では、通風が出来て湿気がたまりにくいというメリットがあります。昔は、冷暖房などの空調設備に頼らず、自然の風や日光を取り入れる家の造りでしたが、最近は空調設備が普及して、ひと部屋に1台設置しているお宅も増えてきたので、気密性の高い家が作られるようになりました。築浅の家は特に気密性が高いことで、冷暖房の効きは良くなりますが、室内で発生した湿気は逃げ道がないので、溜まってしまいカビの原因となってしまいます。

また、鉄筋コンクリート造のマンションは、構造ゆえの問題もあります。コンクリートは水分を吸収しやすいうえに、蒸発しにくく湿気を内部に閉じ込めやすいという特徴があります。適切な換気が行われなければ、壁や床、天井内部でカビが広がっていることもあります。

さらに、3階以下の低層階に住んでいる方は、地面の湿気が上がってきて湿度が高くなります。築浅のマンションであっても、日当たりが悪く、窓が少なく、北向きで3階以下など、悪い条件が重なると、湿気がスゴイだけではなく、すぐにカビが発生してしまい、掃除をしても追い付かないようなペースで広がってしまうことさえあります。

■収納スペース不足がカビの原因に!?

戸建てに比べ、窓の数が少なく角部屋ではないマンションでは、風の流れにくい傾向があります。それに加えて、モノが多すぎると湿気の逃げ道がなく、カビが発生しやすくなります。窓がないため自然風も入らないシューズクロークやウォークインクローゼットといった収納内にカビが発生しやすいというお宅の原因はそこにあるかもしれません。

カビ対策として最近のマンションでは、換気扇付きのクローゼットも増えていますが、モノを詰め込みすぎていると、通気性は悪くなってしまい意味がありません。収納が少なくて、とにかく色々なものを詰め込んでいたり、引っ越してきた時の荷物を段ボールのまま敷き詰めていたりすると、通気性が悪くなってしまいます。開け閉めの少ない収納となると、さらに湿気が溜まりやすくなります。

また、家具や荷物が多く、所狭しと部屋の中に並べてしまうと、通気性は悪くなります。結露しやすい窓や壁にぴったりとくっつけて家具を置くとカビも発生しやすくなります。

戸建でもマンションであっても築浅かどうかに関係なく、モノの多さ、風通しの悪さは湿気を溜めこみ、カビの発生の原因となります。家の間取りや家具の配置、収納の場所を考える際には、換気扇の有無だけではなく、通気性の良さを意識して考えましょう。

2.リフォームの方がお得に湿気対策が出来る!?

湿気・カビ対策としてこまめに掃除をしたり、除湿器を置いたりする方法がありますが、その場しのぎの対策に梅雨の時期にうんざりしたり、カビの発生の方が早く対策が追い付かなかったりするお宅は少なくありません。そこでおススメなのは、リフォームによって対策を行うことです。リフォームによる湿気対策のメリットをご説明したいと思います。

■湿気対策には高額の光熱費よりも一度のリフォーム

湿気対策として、調湿効果の高い内装材に変えたり、浴室に換気扇を設けたり、抗カビ効果のある設備機器や建材に交換したりすることが出来ます。

しかも、窓リフォームに対しては補助金も活用できます。マンションの場合は、窓は共有部分となり、管理組合の許可がおりなければリフォームを行うことは出来ませんが、内窓であればマンションであっても自由に設けることは出来ます。内窓設置であれば、『先進的窓リノベ事業』や『既存住宅の断熱リフォーム支援事業』のよる補助金を活用することが出来ます。補助金を活用して湿度が高くなる窓周りの対策が行えれば、光熱費が高騰していく中で、除湿器を数年にわたって使用するトータルコストを考えると、お得に、かつ1度の工事で湿気対策が行えます。また、除湿器を置く場所やコンセントを使うなどの物理的なスペースも削減できますし、除湿器に溜まった水を排水する手間もなくなります。

さらに、モノが溢れて風通しが悪い場合や、収納内が詰まりすぎている場合は、収納を増やすリフォームを行うことも効果的です。その結果、家具を減らしたり、風通しの良い動線が確保できたりするかもしれません。収納内は収容率を70%以下にすることを意識すれば、通気性が良くなります。単純に収納スペースを作るだけではなく、収納アドバイザーに相談して、持ち物や収納内の片付け方を相談することで、暮らしにあったモノの量で、必要な収納スペースや棚を作ったり、収納内を風通しが良くカビを発生しにくい環境にしたりすることも出来ておススメです。

■湿気対策が暮らしを快適にする!

除湿器や換気扇を活用すること、掃除をすることなどは、予防や対策として本来不必要なことをプラスで行わなければいけない内容ですが、リフォームは湿度やカビという問題点に関係なく、暮らしを快適にすることが出来るという最大のメリットがあります。

例えば、断熱性の高い部屋や窓にすることは、湿度が高くなる梅雨時期に限らず、年中室温を快適な状態に保ちやすくなります。また収納スペースを増やしたり、通気性の良い間取りにしたりすることは、キレイで片付いた空間になるうえに、導線がスムーズになって掃除をラクにしたり掃除の回数を減らしたり出来ます。

リフォームの内容によっては、湿気対策のためだけではなく、暮らしを豊かに、快適に、一石何鳥にもなります。

3. まとめ

マンションは、水分を吸収しやすく溜めこみやすい性質のコンクリートを使って建てられていたり、築浅のマンションに、高気密で通気性が悪かったりして、古い住宅よりも湿気が溜まりやすくカビが発生しやすい家になっている可能性があります。また、収納スペースが少なかったり、モノや家具が多かったりすると、通気性の悪い家になり湿気を溜めこんでしまいます。除湿器やこまめな掃除で対策は出来ますが、リフォームで断熱性を上げたり、調湿機能のある建材に交換したり、荷物を見直して収納を設けたりする方が、日々の暮らしも快適になりランニングコストや掃除の労力もかからなくなるかもしれません。

湿気に悩まされている方は、カビ対策だけではなく、快適な暮らしを手に入れることが出来るリフォームも検討してみましょう。