世界で人気のジャパンディとは? 上手く取り入れるコツは?

数多くあるインテリアスタイルの中でも、最近人気なのが『ジャパンディ』と呼ばれるスタイルです。ジャパンディスタイルは海外のインテリア業界で特に人気となっています。そのため、ジャパンディスタイルに合う、家具や雑貨も増えています。また、オシャレなインテリアのトレンドとして注目されているため、新築やリノベーションでも取り入れられています。

そこで今回は、ジャパンディスタイルとはどのようなインテリアスタイルで、どのように取り入れることが出来るのか、ご紹介したいと思います。

1.世界で注目されているインテリアスタイル『ジャパンディ』

日本だけではなく、海外からも人気のインテリアスタイル『ジャパンディ』とはどのようなスタイルなのでしょうか?特徴や人気のワケをご紹介したいと思います。

■ジャパンディスタイルとは?

Japandiジャパンディとは、“Japan”ese(和風)とScan“di”navian(北欧風)を掛け合わせたスタイルのことです。Japanese=日本らしいわびさびの文化と、Scandinavian=北欧らしいヒュッゲの文化が感じられるスタイルです。

北欧のヒュッゲ(Hygge)とは、デンマーク発のライフスタイルのことで、ほっこりとした時間や、居心地の良い空間を意味しています。和風も北欧風のどちらにもあてはまる、のんびりとした時間の流れを楽しむような、温かくストレスフリーなライフスタイル、空間や素材、自分らしい時間を楽しむライフスタイルで、そのライフスタイルが反映された家のデザインやインテリアをジャパンディスタイルと言います。

ジャパンディスタイルの特徴は、自然素材やアースカラー(自然界に存在する色)を使うことや、自然を感じられるような温かな空間にすること、時を楽しめるように、シンプルでミニマルで、空間内での余白を大事にすることです。また、和風と北欧風の割合は、3:7と、北欧風をメインにすることもジャパンディスタイルの特徴です。

■ジャパンディスタイルは丁寧な暮らしを楽しめるサスティナブルなインテリア

ジャパンディスタイルが人気なのは、オシャレなデザイン性だけではありません。元々ライフスタイルを表す言葉ということからも分かるように、自分の時間を大切にしたり、おうち時間を重視したりする方が増えたことで、人気のインテリアスタイルとなりました。しかもコロナウイルスの世界的な流行によって、家にいる時間が長くなったり、家族や友人との絆を再確認させられたりしたこともあり、さらに注目されました。日本人にとっては馴染のあるインテリアであり、懐かしさやホッと落ち着く雰囲気もあるので、取り入れやすいというメリットもあります。

またジャパンディスタイルは、世界的に注目されているサスティナブルな取り組みにも合致したスタイルと言えます。例えば、ジャパンディスタイルでは自然素材をふんだんに使います。経年変化を楽しめる自然素材は、長年愛用することが出来るうえに、環境にも配慮された素材で、仮に廃棄することになっても自然に還る、サスティナブルな家づくりが出来ます。

2.ジャパンディを取り入れたオシャレな家にする方法

世界的に人気になっているジャパンディスタイルですが、どのようにインテリアに取り入れることでオシャレな家にすることが出来るのでしょうか?ジャパンディスタイルの家にするコツをご紹介したいと思います。

■日本の『わびさび』を余白で演出

北欧風にはない、日本らしい『わびさび』を取り入れることを意識することは、ジャパンディスタイルを作るうえで重要です。

洗練された日本のわびさびを強調するうえで大事なのは、空間に余白を作るという点です。内装材や家具、ファブリックの素材の美しさを感じられるようにするためには、モノを減らすことや、家具は最低限にして装飾のない高さの低いもので統一すること、お気に入りの小物だけを飾って、他は隠す収納にすることなどによって、空間に余白を作り、素材そのものの美しさを楽しめます。

飾り棚に小物を飾る際にも、所狭しと並べるのではなく、壁が見えるように余裕をもって並べる方がジャパンディな雰囲気になります。少なすぎるかも、と思うぐらいが余白のあるインテリアになります。

また、わびさびを感じられる余白を作るためには、色を使いすぎないのもポイントです。壁や天井のホワイトをベースに、フローリンクや家具の木の色を組み合わせ、色を付けるのは、カーテンやクッションなどのファブリックや雑貨、観葉植物などにとどめておきます。取り入れる色も、赤やオレンジなどポップになるビタミンカラーではなく、グレー系のくすみカラーやパステルカラーなどの優しい色合いとコーディネートするようにしましょう。空間の色味をシンプルにしておくことは、暮らしをシンプルにミニマルにするうえでも効果的です。

■和風3:北欧風7の割合を意識

和風と北欧風を3:7にするとはいえ、自然素材を使うことやアースカラーを使うことなど、似ている部分もあるので、明確に割合を出しながらインテリアを作っていくことは難しいかもしれません。しかし、北欧風の割合が多いことを意識したうえでインテリアづくりをすることで、和風の家、もしくは北欧風の家ではなく、海外発祥のスタイル、ジャパンディスタイルが作りやすくなります。

ベースは北欧風なので、内装材や家具など大きなもので和風と北欧風で悩む場合は特に、まずは北欧スタイルの家をつくってみましょう。そのうえで、和の要素をアクセントで取り入れたり、交換したりするとジャパンディスタイルが作りやすくなります。和風の要素で取り入れやすいものには、照明やフラワーベースなどの雑貨があります。障子や竹細工など、日本ならではの素材や伝統工芸品を取り入れるのもおススメです。

また、和風と洋風をミックスした和モダンにならないように注意しましょう。和モダンではなくジャパンディにするためには、北欧スタイルの特徴である丸みのあるデザインの家具を使うことや、ナチュラル色やファブリックを取り入れることなど、温かさを感じられるインテリアにするのがポイントです。

3. まとめ

ジャパンディスタイルは、和風と北欧風のミックススタイルとして世界で人気のインテリアスタイルとなっています。日本らしいわびさびと、北欧のヒュッゲを代表する居心地の良さが反映されたシンプルでミニマルなインテリアスタイルは、自然素材やアースカラーで統一されたサスティナブルな空間になり、自分らしい暮らし、丁寧な暮らしをしたい人に最適です。和風スタイルが取り入れられているとはいえ、海外発祥なので、北欧スタイルをベースにすること、和の部分は余白を意識することでジャパンディスタイルを作りましょう。

オシャレなだけではない、温かみがあって居心地が良く、日本人にとって落ち着く、わびさびのある家にするために、ジャパンディスタイルを取り入れてみるのはいかがでしょうか?