年末の大掃除と一緒にチェックすべき家の健康診断

新年を新たな気持ちで、キレイな家で迎えるために、年末に向けて大掃除を行う方は多いのではないでしょうか?
大掃除は、家の健康状態を確認する良い機会でもあります。
ただ掃除をするだけではなく、この機会を活用して家の細かな部分もチェックすることで、修繕すべき点や改善したい点が見つかり、家族が集う年末年始に今後のリフォーム計画を話し合うことが出来るかもしれません。

家の健康を守り、来年も快適に暮らすために、年末の大掃除の際に、どんな点をチェックしておくと良いのか、室内と外まわりのチェックポイントをご紹介したいと思います。

1. チェックすべき室内のアレコレ

まずは、室内の大掃除の際にチェックしておきたい部分をご紹介したいと思います。

■部屋の角を要チェック!

部屋を大掃除する際には、埃が溜まりやすい隅や角を意識して掃除をしましょう。隅にあるコンセントに埃が溜まっていると漏電して発火する危険もあります。使っていないコンセントがある場合は、差込口にカバーをして埃をブロックしておくと安心です。

また、フローリングや壁紙、天井のクロスなどの角も確認しておきましょう。普段家具が置いてあって、目立ちにくいものの、フローリングが日焼けして色が変わっている部分があるかもしれません。湿気が溜まりやすいせいで壁紙が端から剥がれかけていることもあります。雨漏りで天井の端に染みが出来ていることもあります。湿気でカビが酷い場合や、雨漏りが見つかった場合は、壁や天井裏まで影響していることもあるので、放っておかずにリフォーム会社に調査してもらいましょう。

日ごろ目に付かない、部屋の角の内装材をチェックすると、湿度の溜まり具合や、建材の劣化具合が分かるので、リフォームのタイミングを意識しやすくなります。

■汚れではなく劣化!?

大掃除の際には、浴槽や洗面ボウル、キッチンなども念入りに掃除をするものですが、どんなに頑張って掃除をしても、キレイにならない、水垢や汚れが取れない場合は、頑固な汚れではなく、設備機器の劣化、寿命が原因かもしれません。

最近の設備機器は表面に傷や汚れが付きにくいコーティングが施されていて、ゴシゴシこすらなくても、スポンジでサッと汚れが落ちやすくなっているものもあります。しかし、コーティングが施されていない旧タイプの機器や、経年劣化で傷が入っている機器は、素人の掃除レベルではキレイにならない場合は少なくありません。むしろゴシゴシと掃除をすることで、傷を深くして汚れが溜まりやすくなってしまっていることさえあるので注意が必要です。

日ごろの汚れで掃除をすれば取れるレベルなのか、経年劣化による傷や汚れなのかをしっかり確認して、掃除のプロに依頼すれば良いのか、設備機器自体をリフォームすべきなのかを検討してみましょう。

2.チェックすべき外まわりのアレコレ

ここからは、戸建の方が特に意識しておきたい、外まわりの大掃除に合わせてチェックすべきポイントをご紹介したいと思います。

■触ってチェック『外壁』の状態

外壁の掃除で高圧洗浄をしたり、汚れを落としたりしても、塗装が劣化していれば安全な状態ではありません。外壁を確認する際には、汚れが付いているか、ヒビが入っていないか、など見た目でのチェックも大事ですが、手で触って確認することが大事です。

手で触ってチョークのような粉が手に付着する『チョーキング現象』が起きているのであれば、外壁塗装の時期です。粉の色は外壁の色によって、白やグレー、ベージュなど異なりますが、経年劣化が生じて塗料の成分が分離し、顔料が外壁の表面に表出すると、手で触った時に粉状のものが付着します。

特に汚れを感じない、ヒビも入っていないしキレイだと思っても、チョーキング現象が起こっている外壁は、確実に劣化している証拠で、放っておくと外壁の塗料が雨水から家を守ることが出来ず、雨が染み込み、雨漏りなどの原因になってしまいます。手で触るチェックをして、劣化を確認したのであれば外壁塗装を依頼しましょう。

■故障に気づき辛い『インターフォン』をチェック!

外まわりの掃除の際には、インターフォンもチェックしましょう。蜘蛛の巣が張っていたり草木が茂っていたりして、来客者がインターフォンの前に立ち辛くなっていたり、呼び鈴を押しにくくなっていたりする場合があります。実際に来客者の行動を考えて使ってみましょう。

また、普段室内側からは音声が聞こえていて問題がないように感じていても、外からは音が聞こえづらくなっていたり、そもそも呼び出しベルが鳴っていなかったりしていることもあります。インターフォンは故障に気づきづらい部分でもあるので、家族がいる時に、実際に外から鳴らしてもらい、会話をして音の聞こえ具合や、カメラの映り具合などを確認しておきましょう。故障していなくても、高齢になってベルの音が聞こえづらくなっている時もあるので、大掃除の機会に意識して音量を調整することも大切です。

さらに、最近は詐欺や泥棒なども増えているので、カメラ付きや録画機能付き、スマートフォンと連動出来るタイプのものなど、防犯性が高いインターフォンへの交換も検討して話し合っておきましょう。

3. まとめ

新年をキレイな家で迎えるために、年末に向けて大掃除を行う方は、家の健康状態を一緒にチェックしておけば一石二鳥です。
室内の掃除の際には、普段目に付かない部屋の角や隅を意識してみましょう。
壁紙の剥がれやフローリングの日焼けがないかをみることで、湿度や劣化具合を確認しておきましょう。
また、水回りの設備機器は汚れの蓄積なのか、経年劣化による傷が原因なのかを確認してみましょう。
場合によっては無理矢理掃除をするよりも、掃除をプロに依頼したり、設備機器をリフォームしたりする方が良いかもしれません。
また、外壁の掃除を行う際には、手で触ってチョーキング現象が起きていないか、外壁の状態を確認すること、インターフォンの見え方、聞こえ方を確認することも大事です。
詐欺や泥棒を意識して防犯性の高いインターフォンへの交換も検討出来るかもしれません。

年末の大掃除と一緒に家の健康診断も行い、新年をキレイな状態でスタートし、長く快適に住める家にしておきましょう。