リフォーム時に採用したい!ニッチがあると便利でおしゃれな場所5選

収納や飾り棚として、壁の厚さを活用して設けるニッチを採用する方が増えています。ニッチを設けることで、壁のデッドスペースを活用できるうえに、暮らしが便利になったり、空間をおしゃれに仕上げたりすることが可能です。しかし、場所やサイズ、デザインなどをしっかりと考慮したうえでニッチを作らなければ、使わないスペースになってしまい意味がありません。

ニッチを実用的でおしゃれなスペースにするために、どこにあると便利なのか、どのようにおしゃれなニッチにすることが出来るのか、人気のニッチについてご説明したいと思います。

1. ニッチがあると便利でおしゃれな場所5選

ニッチを設けたことで、使い勝手が良くなったり、空間がおしゃれになったりしたと、満足度が高い場所はどこなのか、人気の場所5か所をご紹介したいと思います。

■玄関ホール

絵や写真、小物、ミニ観葉植物などを飾って、おしゃれな空間で出迎えるために、玄関ホールにニッチを設ける方は少なくありません。玄関スペースが比較的狭い場合でも、壁内部に小物を飾ることが出来るニッチであれば、飾り棚や家具を設ける場合と比べ、出入りの際に邪魔になったり、引っかけて落としてしまったりする危険も軽減できます。足元にニッチを設けてスリッパを収納するなら、玄関ホールをスッキリとさせながら、すぐに取り出すことも可能です。

また、シューズクロークを設けているお宅では、玄関はスッキリとしており、収納スペースも多いものの、玄関ホールに靴箱が無いので、印鑑や鍵、マスクなどの外出時の必需品を置くスペースが無いことで不便さを感じているケースは少なくありません。そのような場合、ニッチを設けることで、空間をスッキリとさせたまま、小物を置くスペースが出来て便利になります。

■キッチン周り

料理効率や家事導線を良くしたり、片付く家にしたりするうえでキッチン周りのニッチは人気です。例えば、対面キッチンの腰壁部分を活用したニッチであれば、キッチン側からは手元ですぐ取り出せる調味料置きとして、カウンター側からはカトラリーや文具置きとして活用することが出来ます。カウンターでリビング学習を行う子供たちを、料理をしながら見ることができるうえに、片付けもラクに行えて便利です。さらに側面に、ニッチを設けて、マガジンラックとしてレシピ本やタブレットの収納スペースとして活用することも出来ます。

また、調味料以外にも、食器を飾って見せる収納として活用することも出来ます。日常使いの食器を飾ることで、おしゃれなインテリアとして空間を彩りながらも、取り出しやすく便利です。

■トイレ

トイレ内のニッチは収納スペースとして人気です。吊戸棚や収納カウンターを設けずに、ニッチを設けることでトイレットペーパーや生理用品などの収納として活用できます。扉をつけて隠す収納にすることも出来ます。

中には、ペーパーホルダーやタオルバー、リモコンもニッチ内に設置して、トイレスペースをできるだけ広く確保できるように工夫しているお宅もあります。

■リビング

リビングのニッチとして人気なのが、モニターホンやスイッチ、リモコンをニッチ内にまとめる方法です。まとまっていることで、使いやすく、リモコンの紛失も防げます。しかも本来であれば、厚みやサイズの違うスイッチやリモコンですが、ニッチ内にまとめることで、壁よりも出てしまうことなく、フラットに整えられた印象を与えます。

■洗面所

造作洗面台とセットで、ニッチを設けるケースが増えています。化粧品やタオルの収納場所として活用したり、ニッチ内にコンセントを設けて、髭剃りやドライヤー、美顔器などの収納兼充電スペースとして使えるようにしたりできます。

2. 便利でおしゃれなニッチを作るときのポイント

リフォームやDIYでニッチを設けたいと思っても、場所によっては思い通りの位置に設けることが出来ない場合もあります。ニッチを採用するうえでどんな点に注意すると良いのか、どのようにおしゃれなニッチにすることが出来るのか、ご説明したいと思います。

■構造に影響していないかをチェック!

壁厚を利用して設けることが出来るニッチは、在来工法であっても、ツーバイフォー工法であっても、基本的に木造の家であれば設けることが可能です。しかし、ニッチを設けたいと思っている壁が構造や耐震に影響する部分には注意が必要です。

例えば、木造在来工法の家の場合は、壁内部に筋交いが入っている部分があります。家の耐震性を高め補強するために入っている筋交いは、柱と柱の間に斜めに1本、もしくはX状に交差するように2本の木材が入っています。そのため、筋交いの木がある部分には、基本的にはニッチを設けることが出来ません。耐震性に影響する部分なので、ニッチではなく構造体が優先になります。しかし、木材と重ならない空間に小さなニッチを設けたり、筋交いの形状を活用して三角形のニッチを設けたりすることは可能です。ニッチ内部の活用方法やテイストによっては、三角形のニッチが使い勝手が良く、おしゃれになる場合もあるので、筋交いがあってもサイズやデザインを考慮すればニッチを設けることが出来るかもしれません。

ツーバイフォー工法の家の場合も、耐力壁部分は、ニッチを設けることで耐震性が下がってしまうので、設けることが出来ません。

また、外壁に面している壁には断熱材が入っていたり、水回りの壁には給排水管が通っていたり、電気配線が通っていたりする壁もあります。DIYでニッチを設ける場合は特に、壁内部の状況を理解せずに工事してしまうと配線を傷つけたり、配管があってニッチが設けられなかったりするので、注意が必要です。

■ニッチ内部の素材にこだわろう!

ニッチの使い勝手やおしゃれさにこだわるのであれば、壁をくりぬいた内部の素材選びを意識しましょう。洗面所やトイレ、キッチンなどの水回りに設けたニッチは、狭い空間となるうえに、水滴や汚れ、ほこりが付きやすい場所です。クロスで仕上げるよりも、タイルやキッチンパネルのような、サッと拭くことができる素材の方が、掃除がラクで清潔さを保てます。造作洗面台やオーダーメイドキッチンを採用するお宅であれば、洗面カウンターやキッチンカウンター、壁面のタイルとニッチ内部のタイルを合わせることで空間に統一感が出ておしゃれなコーディネートが出来ます。

また、リビングなど家族の目につく場所に設けるニッチでは、マグネットが使える素材やコルクで仕上げることによって、メモや予定表などを張ることが出来て便利です。

さらに、壁面にアクセントクロスを設けたいものの、派手にならないか、飽きてしまわないか、圧迫感が出てしまわないかと不安な方は、ニッチ内部のみにアクセントクロスを採用することもおすすめです。壁一面よりも狭い範囲なので圧迫感が出ることもありませんし、イメージが違った場合や飽きた場合でも、ニッチ内部だけであれば比較的狭い範囲なので、DIYで簡単に張り替えることが出来るかもしれません。

3. まとめ

壁厚を活用して収納や飾り棚にするニッチを採用する方が増えています。おしゃれな家として出迎えたり、鍵やマスクを置いたりするスペースとして玄関ホールに設けたり、調味料や食器を収納し、家事効率を上げるためにキッチン周りに設けたり、トイレや洗面所の収納スペースとして活用したりすることが出来ます。また、モニターホンやリモコンをまとめて設置し、スッキリと整った家にするうえで、ニッチを活用することも人気です。ニッチを設ける際には、構造体や耐震性に影響する部分には設置できないので、設置位置やサイズを確認しておきましょう。また、掃除のしやすさ、使い勝手、デザイン性を意識した素材選びも大切です。

リフォーム時にニッチを採用して、便利でおしゃれな空間を手にいれましょう!