2×4(ツーバイフォー)住宅はリノベーション出来ないってホント?

リノベーション

家族構成の変化に伴い、壁を取っ払って部屋数を減らそうとリフォームをお願いしたら、2×4住宅なので壁は抜けません、と言われたり、洋風や欧米風の造りを気に入って物件を購入し、いざリノベーションしようと思ったら、2×4住宅なのでリノベーションは出来ません、と言われたりしてしまったという方がいらっしゃいます。

2×4住宅は、本当にリフォームやリノベーションが出来ないのでしょうか?諦めなければいけないのでしょうか?

1.2×4住宅でもリノベーションでさらに住みやすい家に!

2×4住宅は、使い勝手を良くしたり、間取りを変えたりしたい場合には、建て替えるしか方法がないのでしょうか?まずは、2×4住宅とはどのようなものかをご紹介したいと思います。

■2×4(ツーバイフォー)住宅とは?

2×4とは、木造住宅の工法のひとつで、2インチ×4インチ(38mm×89mm)の構造材を使った、木造枠組壁工法のことです。日本で最も多い木造住宅の工法は、在来工法と言われる木造軸組工法です。それぞれの工法名からも分かるように、在来工法が、柱や梁、筋交いといった軸組で建物の荷重を支えるのに対し、2×4工法は、壁や床の面で支えています。

2×4工法は北米で誕生しましたが、日本の地震や台風に対しても強度の保てる工法として、さらに耐火性が高く、省エネであることから、日本でも2×4工法を使って建てた住宅、2×4住宅が増えています。

■2×4住宅でもリフォーム・リノベーションは可能?

内装材を張り替えるリフォームに関しては、2×4工法であっても、在来工法と同様問題なく行えます。さらに、キッチンやユニットバスなどの住宅設備機器の交換リフォームも行えます。それに対し、壁を取っ払うなど、間取りが変わるようなリノベーションや、キッチンやユニットバスを移動する水回りの工事に関しては、行えないと言われることがあります。2×4工法は壁や床で建物を支えているので、壁を動かしてはいけない、排水管を通すために床に穴を開けられないという理由からかもしれません。

しかし、実際には希望通りに行えない部分があるというだけで、リノベーションが全く出来ないわけではありません。これは、在来工法の木造住宅であっても鉄筋コンクリート造であっても同じ条件です。構造や工法によって、安全性を確保するために取れない柱や筋交い、壁があるのと同じです。

2×4住宅であっても、全ての壁が取っ払えないわけではなく、家を支えている耐震壁以外であれば、間仕切り壁を無くすなどのリノベーションが可能です。耐震壁でも、補強を入れて開口を作ることも出来ます。もちろん、新しく壁を立てて部屋や収納を増やすことも出来ます。床に穴が開けられないとしても、給排水管を通すためのパイプスペースを新たに作って水回り設備機器を移動させることも出来ます。構造や方法を知っていれば、2×4住宅もリフォームやリノベーションが行えるのです。

2.2×4住宅をリフォーム・リノベーションする時のポイント

2×4住宅であってもリフォームやリノベーションは可能ですが、一般的な在来工法とは違うために注意点もあります。どんな点を意識しておくと良いのでしょうか?

■2×4住宅リフォームの知識や実績がある会社を選ぶ

2×4住宅はリフォームやリノベーションが出来ない、と言う会社があることからも分かるように、リフォームやリノベーションを専門とする会社であっても、2×4住宅に対する正しい知識や工事の実績が無い会社は少なくありません。

専門の知識が無い会社に依頼してしまうと、本当は出来ることでも、出来ないこととして希望を却下されてしまったり、妥協しなければいけなくなったりするかもしれません。また、2×4住宅は海外で生まれた構造ということもあり、洋風のお宅も少なくありません。中には、洋風や欧米風の海外スタイルの家に憧れて中古物件を購入してリノベーションをしようと思っていても、お気に入りの物件が見つかったのに、希望通りのリフォームやリノベーションが出来ずに、物件そのものを諦めてしまったという方もいらっしゃいます。

リフォーム会社を選ぶ際には、どんなデザインにしてくれるかだけではなく、2×4住宅を含め、構造に関する知識や実績があるかどうかも、しっかりと確認しましょう。

■『思っていたイメージと違う!』が起こらないために

2×4工法の住宅は、一般的な在来工法の木造住宅に比べ戸数が少ないため、リノベーションの施工例も少ないのが現実です。在来工法のリノベーション施工例や、間取りを参考に、こんな風にしたい!とリノベーションイメージを膨らませているかもしれません。

しかし、2×4の規格サイズに合わせて間取りを変更したり、設備機器を新しく入れたりすると、思っていたイメージと違う!という場合があります。そのため、イメージをしっかり伝えること、リフォーム会社による、出来る出来ないの説明を正しく理解するためには、細かく打ち合わせして相違点を無くしておくことが必要です。

しかし、頭の中や平面図だけではイメージしづらく、担当者と話しが合っているかも確認しづらいものです。そのため、リノベーションの場合は特に、完成イメージを立体的に確認できる3Dパース(CG)で提案してもらいましょう。実際に、家の中を見るように部屋の高さや幅、壁や扉の位置、内装の色やデザインも確認できます。在来工法の施工例に合わせるのではなく、3Dパースで既存の家のサイズに合わせてイメージをカタチにしていくことが可能なので、2×4住宅のリノベーションの後悔を防げます。

3. まとめ

耐震性や耐火性に優れ、省エネ住宅でもある2×4住宅は、機能が良いだけでなく、欧米スタイルの物件が多いことからも人気です。しかし、中にはリフォームやリノベーションが出来ないという理由から物件の購入や、さらに快適に暮らすことを諦めてしまった方がいらっしゃいます。しかし、2×4住宅であっても、リフォームやリノベーションは可能です。

2×4住宅の専門知識や実績のあるリフォーム会社に頼むことや、イメージ通りに仕上げるために、3Dパースを使った提案を行ってくれる会社に依頼することによって、諦めるどころか、満足のいくリノベーションが行えるかもしれません。

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