外国のリゾートホテルみたいな部屋に、映画で見たようなオシャレなキッチンにリノベーションしたい、と欧米のデザインに憧れてインテリアコーディネートを考える方は少なくありません。しかし、漠然とあるイメージを伝えるのは難しかったり、内装を変えても、日本の家の雰囲気が残って中途半端なデザインになってしまうのではないかと心配したり、リノベーションで憧れのデザインを取り入れることは難しいものです。
欧米デザインの家へのリノベーションを成功させるには、どうすれば良いのでしょうか?
1.憧れの欧米スタイルがカタチになるリノベーション
ひとえに欧米デザインと言っても、様々なテイストがあります。どのようなテイストのものを欧米デザインというのでしょうか?また、リノベーションで取り入れることは可能なのでしょうか?
欧米デザインってどんな感じ?
リフォームやリノベーションでは、欧米デザインの中でも特に下記のテイストが人気です。
- 北欧テイスト:フィンランドやスウェーデンなどの北欧スタイルを元にした、白やナチュラル色の木を基調としたコーディネートで自然の温かさを感じつつも、シンプルなテイストです。北欧テイストの中にも、北欧モダンや北欧ナチュラルなどがあります。
- 地中海スタイル:イタリア、スペイン、ギリシャなどの地中海を中心としたスタイルでアースカラーを取り入れたデザインです。白の漆喰の壁や、暖色系の塗り壁、テラコッタタイルなどが特に人気です。
- カントリー:欧米の田舎スタイルであるカントリーは、木目や節が目立つ木を内装材に使った素朴なスタイルです。
- トラディショナル:伝統的なヨーロピアンテイストで、艶のあるダークブラウンの木を基調とし、モールディングや家具では、曲線を含んだ装飾のあるものが使われます。同じように、重厚感や高級感のある欧米スタイルとして、クラシックスタイルやエレガントテイストなども挙げられます。
欧米デザインは、テイストによって、使うカラーもデザインも大きく異なります。まずは、自分の憧れのお気に入りのデザインが欧米デザインの中でも、どのテイストなのかをはっきりさせましょう。
リノベーションにも取り入れられる?
新築では、輸入住宅や輸入建材で建てた家など、欧米デザインを売りにした物件が見つけやすく、専門のハウスメーカーも比較的多いかもしれません。しかし、欧米デザインはインテリアテイストのひとつとして、家具やファブリックで取り入れて、リフォームやリノベーションで取り入れるイメージは無いかもしれません。しかし、日本仕様の家であっても、リフォームやリノベーションによって欧米デザインの家にすることが可能です。
壁紙を変えたり、ドアや窓のまわりにモールディングを付けたりして、リフォームすることによって欧米風にすることは出来るかもしれませんが、本格的に欧米デザインの家にするのであれば、リノベーションをする方がおススメです。日本の家は、窓やドアのサイズやデザインが欧米とは違うため、内装材だけを変えても日本の家の雰囲気が残ってしまいがちです。しかし、リノベーションによって壁を無くして一度スケルトンにして間取りを変えることで、建具のサイズや部屋の使い方を変えたり、戸建てであれば天井の高さや窓を変えたりすることで、いっそう欧米スタイルの家にすることが出来ます。
2.欧米リノベーションに対応できる会社探しがポイント
リノベーションのデザインイメージは出来ていても、実際にプランニングしたり、工事をしたりする会社が欧米デザインを把握していなければ意味がありません。リノベーションの場合は、欧米デザインに対応できる会社選びが難しいかもしれません。どのような点に注目すると良いのでしょうか?
輸入建材が豊富で選択肢はある?
欧米デザインのポイントとも言える細かなデザインが施されたモールディングや、曲線がキレイで高級感を感じさせる水栓金具や水回りの設備機器、日本では一般的に使われていないカラーの塗料などは、日本の建材メーカーや設備機器メーカーでの取り扱いは一部分のみです。欧米デザインに似ているものを探したり、造作したりすることは出来ても、限界があるかもしれません。しかし、実際に欧米で使われているデザインの建材を使えるなら、トータルコーディネートしやすく、高級感も保てます。既に輸入住宅に住んでいて、リフォームやリノベーションをする場合も、日本デザインを混ぜることなく、お気に入りの欧米スタイルを保つことが出来ます。
そのため、欧米デザインにリノベーションをするのであれば、輸入建材の取り扱いがある会社を選ぶことが満足のいくリノベーションにするための秘訣です。しかし、輸入建材を取り扱う会社でも、選択肢が少なければ、希望通りの欧米デザインにリノベーションすることは出来ないかもしれません。輸入建材の取り扱いの有無だけでなく、バリエーションが豊富で、自分好みのデザインの選択肢があるかどうかも確認しておきましょう。普段から輸入建材を取り扱っていて、施工経験のある会社であれば、ラインナップも豊富で選択肢が広がります。
日本仕様の家でも欧米リノベの工事が出来る会社?
リノベーションやDIYで、個人的に海外や蚤の市などで購入した洗面ボウルや水栓金具を取り入れたり、海外製の塗料を使ったりする方もいらっしゃいます。しかし、欧米の家と、日本の家では、造りやサイズが違うため、上手く入らなかったり、施工不良を起こしたり、日本仕様の設備機器とサイズが違って使えなかったりと、工事の段階で問題や追加料金が発生することは少なくありません。リノベーションは、使う人や生活、日本の家にマッチするオーダーメイドでなければ意味がありません。ですから、欧米デザインの建材や設備機器の取り扱いだけではなく、それを日本の環境や生活、日本の家の仕様に合わせた施工が出来る必要があります。
そのため、欧米デザインのリノベーション実績があり、経験が豊富な会社かどうか、施工例を見て確認しておきましょう。欧米リノベーションの経験が豊富な会社であれば、日本サイズの家にどのように対応できるか、実際的なプランやコーディネートも提案してくれます。施工例を見ることも出来るので、輸入商品でも安心です。
3. まとめ
漠然と憧れのある欧米デザインであっても、リフォームやリノベーションによって、本格的に家に取り入れることが可能です。後悔しない欧米リノベーションにするためには、欧米の中でも、どのテイストが好みなのかをハッキリさせておくことや、輸入建材の取り扱いやラインナップが豊富で、かつ欧米リノベーションの施工実績があるリフォーム会社を選ぶことが重要です。
良い計画とプランニングのうえでリノベーションするなら、憧れでしかなかった遠い欧米での生活を、身近に感じられる家にすることが出来るかもしれません。