リフォームやリノベーションで間取りや部屋のレイアウトを考える際に、意外と固定概念が邪魔していることはないでしょうか?例えば、洗濯機は洗面脱衣所に設置することが当然と思っていませんか?しかし、自由にレイアウトを考えることで、使いやすくなったり、思い描いていた理想のテイストや間取りになったりするということもあります。
洗濯機は洗面脱衣所という固定概念を捨てて、どこにレイアウトすると良いのでしょうか?レイアウトや間取りを考える際のポイントを含め、ご紹介したいと思います。
1. 洗濯機置きは洗面脱衣所とは限らない!?
お風呂に入るために洋服を脱ぐことを考えると、脱衣所に洗濯機を設置するのは当然かもしれません。しかし、他の場所に設置することにも、それぞれメリットがあります。他のレイアウト場所と、どんなメリットがあるでしょうか?
家事導線を考えた海外スタイルのレイアウト
家事空間をまとめることで、家事導線が良くなります。そのため、家事の中心となるキッチンスペースに洗濯機を置くという家も少なくありません。ひと昔前までは、浴槽のお湯はりや湯沸しのために、浴室まで行く必要がありましたが、今は、キッチンにあるボタンひとつでお風呂を準備することが出来るようになり、浴室まで行く必要が無くなったことを考えると、家事をセットで行えることが少なく、洗濯のためだけに、脱衣所に行かなければいけないかもしれません。洗濯機がキッチンスペースにあることで、家事のための移動距離が少なくてすみます。
また、洗面所と浴室がワンルームになっていて脱衣所という概念のない欧米でも、ダイニングキッチンに洗濯機が設置されていることが多いので、家事導線が良くなるだけではなく、海外テイストのインテリアコーディネートをするという点でも、このレイアウトは効果的です。
生活感を感じさせない隠すレイアウト
洗濯機という存在感や生活感のある電化製品は隠してシンプルなテイストに家をコーディネートしたいという方は、廊下沿いに扉を付けて収納したり、ファミリークローゼットやパントリーといった収納スペース内にレイアウトしたりすることも出来ます。
特に家族が少なく洗濯の回数が少ない方や、手洗いやクリーニングを活用して洗濯機を頻繁に使わない方にとって、また洗濯機の古さやデザインが家の雰囲気に合わないという方にも、存在感のある洗濯機を隠すというレイアウトは人気です。
廊下にレイアウトすることで、脱衣所や他の部屋を使っていても、気にせずに洗濯機を使えるというメリットや廊下から使えるため、洗濯機を使う時のスペースをわざわざ確保する必要がなく、他の部屋を広く使えるというメリットもあります。しかし、頻繁に洗濯する方は、ドアの種類を考えていなければ、開けて使う際にドアが邪魔になったり、開閉の手間がかかったりするというデメリットもありますし、音が廊下を通して各部屋に響きやすいという問題点もあるので注意が必要です。
2.洗濯機のレイアウト・間取りを考える時のポイント
洗面脱衣所やダイニングキッチン、収納スペースや廊下など、自由な発想で洗濯機を置く場所を考えることが出来ますが、レイアウトに失敗しないため、さらに使いやすくするためにどんな点を意識しておくと良いでしょうか?
一連の動作で導線・間取りを考える
洗濯機を誰が、どのタイミングで使うかという点も含め、一連の動作を考えることが重要です。洗濯というと家事のひとつとして考えますが、レイアウトの場所によっては家族全員が使う物になるかもしれません。例えば、脱衣所や玄関近くに置く場合は、家族が自分で洋服やタオルを入れるかもしれません。しかし、キッチンやランドリールームに設置すると、脱いだ服をひとまずランドリーバスケットに入れて置いて、洗濯物が溜まったら洗濯機を回す人がまとめて運ぶ必要があるかもしれません。干す場所も遠くなると、運ぶ回数や家事導線が増えてしまいます。洗濯物を入れるところから、取り出して干すところまで、一連の動作を考えたうえで、それぞれの動作が一番少ない場所はどこかを確認することで家事導線の短い場所、家族全員にとって使いやすい場所になります。
さらに、一連の流れを考えるうえで、導線以外の部分もあります。例えば、お風呂の残り湯を洗濯に使いたいという方であれば、脱衣所ではなくても、浴室近くに設置することを意識しておかなければいけません。
洗濯グッズの収納場所もセットで考える
洗濯機の置き場を考える際には、洗濯機のサイズ、洗濯パンのサイズや給排水管の位置はもちろんですが、洗濯に関係する物の収納場所もセットで考えて置く必要があります。洗濯する時の洗剤やネットなどを置く場所が洗濯機のすぐ近くになければ、洗濯機が使いやすい場所にあっても、毎回洗剤を取りに行くはめになり意味がありません。
また、洗濯機を使う時だけではなく、使っていない時のグッズのことも考えてみましょう。洗濯物を取り出してランドリーバスケットに入れるのであれば、使わない時にどこに置くのかを考えておく必要があります。すぐにハンガーに掛けたいのであれば、ハンガーを置く場所や、掛けるためのランドリーパイプがあると便利です。
洗濯グッズもセットでレイアウトを考えることで、必要な広さが分かるので、間取りを考えやすくなります。
3. まとめ
洗濯機は洗面脱衣所に!という固定概念がないでしょうか?給排水管さえ問題なく通すことが出来れば、使いやすくインテリアテイストに合う場所に、自由に洗濯機をレイアウトすることが可能です。家事導線を短く、海外テイストにするのであれば、キッチンスペースに設置することがおススメです。隠す収納にして廊下沿いに設置することも出来るかもしれません。洗濯機の設置場所を考える際には、洗濯の際の一連の動作や使う人を考えること、洗濯グッズもセットで考えることが重要です。
リフォームやリノベーションで間取りやレイアウトを考える際には、固定概念に縛られず、自分にとって何がベストかオーダーメイドで考えてみましょう。