シャワールームと聞くと、ジムやホテルのユニットバスをイメージされる方は多いかもしれません。また、海外のスタイルというイメージから、浴室としての選択肢には考えもしないかもしれません。しかし、最近は、シャワールームを自宅に取り入れるケースが増えています。
自宅にシャワールームを取り入れることには、どんなメリットがあるのでしょうか?どんな家に向いているのでしょうか?設置する際の注意点とともにご紹介したいと思います。
1. セカンド浴室としても人気のシャワールーム
リフォームやリノベーションで家にシャワールームを取り入れる方がいます。シャワールームとはどのようなもので、取り入れるとどんなメリットがあるのでしょうか?
シャワールームとは?
日本のお風呂のスタイルは、洗い場と浴槽があり、湯船に浸かることが出来るようになっています。それに対し、欧米では湯船に浸かることなく、シャワーがメインです。そのため、浴槽がなく洗い場のみでシャワー水栓がある個室、もしくは浴槽はあるものの、お湯を張るのではなく浴槽の中でシャワーを使って体を洗うシャワールームが一般的です。
シャワールームは、浴槽があるお風呂と同様に、TOTOやリクシルなど、住宅設備メーカーの中にはシステム化されたシャワーユニットもありますし、在来工法の浴室のように、壁や床を、輸入建材を使いタイル張りで仕上げて、シャワー水栓を設置してシャワールームを作ることも可能です。
シャワールームがあると便利なワケとは?
海外の建築家が設計した家や輸入住宅の中には、シャワールームがある家もありますが、最近は、日本でも湯船に浸からないという方も増え、スペースとれない狭小住宅や賃貸アパートやマンションでも、浴槽のないシャワールームだけの家が増えています。
また、欧米スタイルのデザイン性を取り入れるため、置き型の浴槽や輸入タイルや輸入水栓金具などで作ったシャワールームスタイルの浴室にしたり、シャワールームの便利さから、浴室とは別にセカンド浴室としてシャワールームを設けたりするケースもあります。
例えば、家族が多く自分が入りたいタイミングにお風呂に入れない家でも、シャワールームがあることで混雑せずにすみます。しかも、浴槽付きのお風呂のスペースに比べ、1畳もあれば設置できるシャワールームであれば2つ目として取り入れやすいと感じる方は少なくありません。
また、ペットを飼っておられる方の中には、家でシャンプーするのに洗面台では小さく、浴室では浴槽が邪魔だったり、掃除が大変だったりするので、ペット専用のシャワールームが便利だと取り入れるケースもあります。
さらに、介護をする点でもシャワールームは便利です。湯船に浸かるには、数人の介助者や見守りが必要な場合でも、シャワールームであれば車いすで移動して腰掛けたままでシャワーを浴びることが出来るので、家族でも定期的に体を洗うことが出来るという理由からシャワールームを設置するケースが増えています。また、小スペースに設置できるため、介護が必要な方の部屋の中や近くに設置しやすいというメリットもあります。介護が必要ではないものの、高齢になり湯船に浸かるのが億劫になったという方も、シャワールームであれば、湯船での事故を防ぐこともでき、空間が狭いことから掃除もラクで暖まりやすいシャワールームに魅力を感じる方もいらっしゃいます。
2. シャワールームを設置する時の注意点
便利なシャワールームですが、リフォームやリノベーションで取り入れる際には良い計画のもと設置する必要があります。どんな点に注意すべきかご説明いたします。
シャワールームを新設する場合は給排水管の確認を!
今ある浴室をシャワールームにする場合は、給排水管が整っているので問題ありませんが、今まで水回りが無かった場所にシャワールームを設置する場合には、給排水管を通す場所を確保する必要があるので、注意が必要です。
例えば、2階以上の場所であれば、下階の天井と床の間に配管を通すスペースが必要になります。排水のためには、傾斜が必要になりますが、メインとなる排水管との距離が遠ければ遠いいほど傾斜の分の高さが必要となるため、床を上げる必要があったり、外に配管を出すなど大規模な工事になったりします。また、ツーバイフォー住宅の場合も、壁や天井、床が家を支えているため、どこでも配管の穴を開けることができず、制限があります。
シャワールームとしての空間は確保できたとしても、パイプスペースを確保出来ないために、希望の場所に設置できないということもあります。シャワールームを新設したい場合は、単に設置するスペースがあれば良いというわけではないということを覚えておきましょう。使いやすいレイアウトだけでなく、プロに給排水管や構造の面からも設置場所をアドバイスしてもらいましょう。
知識があるプロに任せればデザイン性にもこだわれる!
システム化された国内メーカーのシャワーユニットを使うことも出来ますが、欧米スタイルを目指すのであれば、ユニットを使わず、部材を組み合わせてシャワールームを作る方がオシャレになります。ユニットを使う場合でも、海外メーカーのシャワールームを取り入れることで本場のスタイルになります。
しかし、知識や取り扱いのない業者が輸入部材を使ったり、海外メーカーの商品を使ったりすると、防水がしっかり行えてなかったり、サイズが合わなかったりと施工不良を起こすことは少なくありません。本来の使われ方や設置の仕方を知っている業者、工事が行える職人がいるリフォーム会社に依頼することで、施工不良を防ぎましょう。
3. まとめ
シャワールームは、欧米スタイルのオシャレさだけではなく、小スペースでも設置できるというメリットから介護のため、ペットのためなど、セカンド浴室として取り入れる方が増えています。リフォームやリノベーションでシャワールームを取り入れる際には、単に設置できるスペースがあるかだけではなく、給排水管のスペースも必要になります。また、輸入部材や海外メーカーのシャワールームを使う場合は海外スタイルの知識が必要です。構造や輸入建材の知識があるプロに依頼するようにしましょう。
欧米スタイルなオシャレなシャワールームを取り入れて便利な暮らしを実現させましょう!