世田谷はDIY専用のショップが多く、DIYが人気の地域です。ホームセンターでも、当然のようにDIY用の工具や建材が多く取り扱われています。そのため、部分リフォームなどは、自分でやってきたという方は少なくありません。しかし、規模が大きくなフルリフォームやリノベーションとなると、プランやデザインの幅を広げ、専門的な知識や資格が必要となるため、プロの力を借りなければいけません。
では、フルリフォームの場合は、DIYの経験を活かすことは出来ないのでしょうか?参加型のリフォームを行うためのポイントをご紹介したいと思います。
1.リフォーム会社は参加型を嫌がる!?
自分の家だからこそ、一番良く知っている自分が、こだわって作り上げたいと思う方のは当然かもしれません。しかし、リフォーム会社の本音はどうなのでしょうか?世田谷のリフォーム会社によくある、大きく分けて2パターンの反応をご紹介したいと思います。
■参加型を嫌がるリフォーム会社が一般的
部材や工具が一般的に手に入るようになったため、誰でもDIYを楽しめる環境にあるとはいえ、家全体を扱うようなフルリフォームとなると、リフォーム会社としては任せてほしいと、参加型を嫌がるのが一般的です。
工事によっては、知識や資格、技術が必要な部分があるので、参加する人や家の安全を考えると、その部分の工事を一緒に行うことは現実的ではありません。また、プロ意識が高く、お客様に喜んでもらえる家に仕上げたいと思っている担当者や職人は、集中して作業を行いたい、責任をもって仕上げたいと思って工事を行うので、任せてほしいと思っています。
さらに、リフォーム会社は工事を行う職人の技術力や工事の流れに合わせて、日程を組みスムーズに工事が進むように見守ります。その点でも、作業にどれだけ時間がかかるか分からなかったり、トラブルが発生する可能性もあったりすることを考えると、工事への参加を断る会社は少なくありません。
■DIYを楽しめるリフォーム会社もある!
リフォームを専門とするリフォーム会社であっても、中には工事に参加しても良いという会社は少なからずあります。むしろ、DIYを後押しして一緒に家づくりを楽しもう!という会社もあります。構造や設備機器など、専門的な知識や技術が必要なところは、リフォーム会社が担当して、クロスを張ったり、壁を塗ったり、飾り棚を設置するなどの仕上げ部分の工事は参加してもらい、一緒に家づくりを行えるように、参加型のリフォームプランを用意している会社もあります。
そのような、リフォーム会社かどうかを判断するには、その会社のホームページや情報誌、発信しているSNSをチェックしてみましょう。ホームページや情報誌でDIYの方法を扱っていたり、職人さんによるDIY教室を開いていたり、DIY用の工具や部材を会社のショールームで販売していたりします。そのようなリフォーム会社であれば、フルリフォームであっても、参加型の家づくりが行える確率が高い会社と言えます。
仮に、ホームページなどの情報がなく、分からない場合は、打ち合わせの際に、率直にリフォームに参加したいこと、参加型でも問題ないのかを尋ねてみましょう。参加可能と言う場合でも、間取りや部材決めなどの打ち合わせだけだったり、工事をいつでも見て気になることは言って良いという意味だったり、リフォーム完成後に自由に後付けして良いということだったりして、工事中に作業が行えるわけではない場合もあります。具体的にどんなことに参加できるのかを確認しておきましょう。
2.参加型のフルリフォームを成功させるポイント
フルリフォームに参加できるリフォーム会社であっても、いつでも一緒に工事を行えるというわけではありません。参加を楽しみながらも、プロの知識や技術で、満足のいくフルリフォームを行うために、どんな点を意識すると良いのか、ポイントをご紹介したいと思います。
■役割分担をハッキリさせる!
リフォーム会社に行ってもらう工事をスムーズに進めるためにも、DIYを、余裕をもって充分楽しむためにも、プランニングの時点で、どこをDIYしたいのか、どの工事に参加できるのか、細かく確認してそれぞれの役割分担をハッキリさせておきましょう。
多くの場合、内装の仕上げの際に参加できる工事が多いので、図面上で打ち合わせを行う際に、どの部分に参加できるのか、図面上にチェックを入れておくことが出来るかもしれません。さらに、工程表の中にも、参加する時期を記載してもらいましょう。フルリフォームの場合は、天気や解体後に分かる問題点などが影響して、工事の日程が前後することがあり得ます。参加予定の時期をピンポイントで1日取り分けておくよりも、柔軟に対応できるように、数日余裕をもって予定を空けておくことで、確実に充分楽しむことが出来ます。
■施主持ち込みは早めに連絡!
参加型でリフォームを行いたいと思う方の中には、自分で取り付けや工事を行わない部分でも、部材にもこだわり、お気に入りの物を自分で揃えたり調達したりしたいと思う方は少なくありません。そのような、施主持ち込みの建材がある場合は、注意が必要です。
リフォームでは、工事の流れを考えて、その工事に合わせて職人さんを手配し、必要な建材が手元にあるように発注をしています。よく考えられた手配によって、各職人さんが重なって作業が出来なくなったり、資材が多すぎて作業スペースが確保出来なくなったりすることを防げています。そのため、施主持ち込みの部材であっても、同じように手配できることでスムーズな工事を手助けすることになります。
例えば、水道工事の職人さんが入っている時に、大工さんが取り付ける飾り棚を持って行っても、大工さんが居なかったり、作業するスペースが確保出来なかったりして、むしろ置き場がなくて邪魔になることや紛失することさえあります。
また、手すりや照明、時計や鏡など、あとで簡単に取り付けられると自分では思っているものでも、重さや安全面を考えると、天井や壁の内側に下地を入れる必要がある場合もあります。工事が終わってから伝えてしまうなら、取り付けられないと言われて、妥協して理想とは違う場所に設置しなければいけなくなったり、設置のために壁の解体やクロスなどの仕上げ材の再施工が必要になったりすることさえあります。
自分で揃えたい建材や部材ある場合は、モノや持ち込める時期を早めに担当者に伝えることで、いつ、どの職人を手配すれば良いのか、工程が立てやすくなり、リフォームをスムーズに進めることが出来ます。
3. まとめ
DIYが人気の世田谷では、フルリフォームであっても、DIYでの経験を活かして家づくりに参加することが出来ます。しかし、そのためには工事に参加可能なリフォーム会社を選ぶことが大切です。どんな工事に参加できるのかを具体的に確認しておきましょう。そして、どこを誰が担当するのか、参加できるのか、工事内容や日程を図面や工程表に記載しておくことで、確実に家づくりを楽しめます。また、スムーズにリフォームを進めていくためにも、施主持ち込みの建材がある場合は、前もって早い段階で伝えて、持ち込む時期を確認しておくことも大切です。
自分の家だからこそ、建材にこだわって、自らリフォーム工事に参加して、家づくりを楽しみましょう!