コンセントの位置は大丈夫?リフォーム前に考えるべきコンセントのこと

リフォームやリノベーションで使いやすくなったはずなのに、不便さを感じる原因のひとつにコンセントトラブルがあります。家電や電子機器など、日常的に使用頻度の多いコンセントは、あれば良いというわけではなく、数や位置をしっかり考えて設置していなければ、見た目も使い勝手も悪くなってしまいます。

せっかくリフォームしたのにコンセントが残念だった、ということにならないために、リフォーム前に考えておきたいコンセント計画の重要性や、どんな点を意識して設置すると良いのかを、ご説明したいと思います。

1.リフォームのタイミングこそコンセントもセットでリフォーム

リフォームのタイミングでコンセントの位置や数を見直すべきなのはなぜでしょうか?よくあるリフォーム後のコンセントトラブルや、どんなリフォームの時に見直すと良いのかをご説明したいと思います。

■リフォーム後のあるある『コンセントトラブル』

コンセントの位置や数を意識していなければ、リフォーム後に足りなかったり、邪魔な場所についていたり、見栄えが悪くなったりすることがあります。

例えば、開き戸から引き戸に変えたことで、扉を引き込むスペースにあったコンセントが一か所無くなったり、移設して位置が遠くなったりして使い勝手が悪くなったという失敗談があります。また、リフォームに伴って家具のレイアウトが変わったことで、コンセントが家具の裏に隠れてしまったり、欲しいところに無かったりするケースもあります。

さらに、コンセントの数や位置は忘れずに計画した方でも、実際住み始めると使いにくい場合もあります。これは、コンセントの設置高さが関係している場合が少なくありません。床近くにあるためにスマートフォンの充電ケーブルが届かなかったり、コードにつまずいて危険だったりすることもあります。部屋の中にコンセントの数は十分あっても、家具をレイアウトするとコンセントが隠れて使えないという失敗談もあります。

そのため、コンセントの位置を考える際には、平面上で数や場所のみを決めるのではなく、使いやすい高さを意識するようにしましょう。

■どんなリフォームとセットで考えるといいの?

間取りを変えるようなリノベーションであれば、動線や使い勝手が大きく変わるので、コンセントの計画も当然必要となります。しかし、日ごろからコンセントが足りないと思っていたり、もう少し家事をラクに行えないかと思っていたりしているかもしれません。その場合は、内装リフォームとセットで考えることでお得にリフォームを行えます。

コンセントを設けるためには、天井裏や床下、壁内に配線をする必要があります。コンセントを設ける場所によっては、壁や床を一部解体してクロスやフローリングを張り替える必要が出てくるのです。そのため、壁や床の張替えといった内装リフォームの際にコンセントを見直してセットでリフォームすることで、部屋全体をキレイにリフォーム出来て見た目も使い勝手も良くなりますし、人件費や工事期間の削減になり、お得なリフォームが行えます。

また、水回りの設備機器交換リフォームの際にもセットで考えましょう。水回りのリフォームは、床や壁を一緒に行うことも多いですし、家事がしやすくなるなど、暮らしやすさに大きく影響するリフォームなので、この機会にコンセントを見直すことは効果的です。例えば、キッチンは冷蔵庫やウォーターサーバー、調理家電などで常にコンセントが埋まっている状態になることが多い空間です。そのため、ハンドブレンダーやホットプレートなど、スポットで使用する家電のためのコンセントを設けることで、コンセントが足りなくなることを防ぎ、差し替えることもないので、スムーズな調理が行えます。

劣化や寿命があって、定期的に必要となる内装リフォームや水回りリフォームの際に、コンセントの位置や数、使い勝手などをセットで検討してリフォームすることで、お得に行え、かつ使い勝手も良くなります。

2.あると便利なコンセントの位置とは?

リフォーム後のコンセントトラブルを防ぐためにはリフォーム前に、コンセントの位置も具体的に考えておく必要があります。どこにコンセントを設けると便利なのか、アイディアをご紹介したいと思います。

■LDKは過ごし方を具体的に考えよう!

LDKは、ワンルームになっていることが多いですが、リビングとダイニングとキッチン、それぞれコンセントを使う用途が違ううえ、人が集まるところでもあるので、具体的にコンセント計画を行うことが大切です。

まずは、どこにどんな家具をレイアウトするかを考えましょう。そして、どこで誰が何をするのか、どんな家電を使うのかを考えると、コンセントが必要な位置が分かってきます。例えば、スマートフォンの充電を誰がどこで行うのか、ホットプレートはダイニングテーブルで使うのか、リビングテーブルで使うのか、家族の人数やライフスタイルによって過ごし方が違うので、それぞれの日常の動作を具体的に考えることが大事です。キッチン周りでは、背面収納やキッチンの作業スペースの手元、対面カウンターの上下などが家事効率に役立ちます。家電が増えることを考えて、4口コンセントにするなど、数も意識しておきましょう。

さらに、掃除方法に合ったコンセントの配置も意識しておくことが大事です。コードレス掃除機やお掃除ロボットを使う場合は、収納する場所にコンセントを設けることで、収納と充電を兼ねることが出来ます。コードレスではない場合は、どの流れで掃除機をかけるのか、動きを具体的に考えることで、どこにコンセントがあると便利かが分かります。

■高さを変えるだけで便利に!

コンセントの高さを変えるだけで、家事効率が上がったり暮らしやすくなったりすることが多いので、動作と使いやすい高さを意識することが大事です。

特に、ソファ周りやベッド周りなどは、座ったり寝たりした状態で電子機器を扱いやすい位置にコンセントがあると便利です。家具の高さもセットで考えるようにしましょう。

また、洗面所ではドライヤーや髭剃りなど立った状態で使う美容家電があります。充電するには問題のない高さでも、鏡を見ながらヘアーセットをするには、コンセントの位置が低すぎないか、コードはしっかり届くか、などを確認しておくと失敗を防げます。

さらに、コンセントの高さに加え、家電の背面に設置したり、扉の中やニッチ内、カウンターやデスク下に設置したりするなど、見え方も意識しましょう。日常的に使わないコンセントは隠れるようにしたり、壁材と色を合わせたり、横長タイプや縦長タイプなどコンパクトなサイズを選んだりすることで、シンプルな部屋に見せることが出来ます。

3. まとめ

リフォームやリノベーションをしても、コンセントの位置や数を意識せずに行うと、暮らしにくい家になってしまうことがあるので注意が必要です。コンセントリフォームを行う際には、壁や床などの内装材に影響があるので、内装リフォームを行うタイミングや、設備機器の交換リフォームを行うタイミングで、コンセントを見直してセットでリフォームをすることでお得に使い勝手の良い暮らしを手に入れることが出来ます。コンセント計画を行う際には、日常の動線や家事の方法などを具体的に考えて、どこにどの高さで設置すると良いのかを確認していきましょう。サイズや見え方を意識することも大事です。

快適さを手に入れるために、コンセント計画もリフォーム前にしっかりと行うことを忘れないようにしましょう。