流行りの大容量収納や最新機能付き設備は要る派?要らない派?

間取りを考える際や新しい住宅設備機器を導入したり、リフォームしたりする際に、インスタグラムなどのサイトで人気の情報を集めている方は少なくありません。パントリーやシューズクロークといった大容量収納を設けることや、最新機能が付いた設備機器を導入することで、暮らしが快適になった、オシャレで家事ラクな家になったと、良い口コミが多くあります。しかし、あると便利そうだな、ステキだな、と感じるものの、本当に我が家には必要なのだろうか、と悩んでおられる方も少なくありません。中には、要らなかったという方もいらっしゃいます。ライフスタイルは家それぞれなので、必要かどうかもそれぞれ違います。

流行りの大容量収納や便利な機能付きの設備機器などが要るか要らないか、間取りやライフスタイルの特徴別に確認してみましょう。

1. 大容量収納 要る派 VS 要らない派

ここでは、パントリーやシューズクロークといった大容量収納を設けて良かったお宅と、必要無かったと感じているお宅を比較して、要る派と要らない派の特徴をご紹介したいと思います。

■『パントリー』は要る派?要らない派?

食品や調理器具専用の収納庫『パントリー』は、キッチンの大容量収納場所として設ける方が増えています。

●要る派

食品のストックが多い:大型スーパーを活用していて、ストックする食品が多い方などは、冷蔵庫や食器棚に入らない食品をストックできるパントリーがあると便利です。また、防災用の食品など防災グッズをキッチン近くに置いているという方も、普段の食品とまとめて収納しておくことで、賞味期限を意識したローリングストックが出来て便利です。

キッチン収納を置きたくない:大型パントリーを設けて、食品以外にも食器や調理器具、調理家電を収納できるようにしておくことで、キッチンスペースに収納家具を置く必要がないので、キッチンやLDKが広くスッキリとした空間になります。家具やモノを一か所にまとめることが出来るので、家事動線が良く、片付く家になるというメリットもあります。

●要らない派

ストックはしない:そもそも、食材をストックすることなく料理している方であれば、パントリーは必要ありません。キッチンや背面キャビネットの収納スペースだけで充分まかなえる場合も少なくありません。

リビング・ダイニング収納が充実している:食品をストックしない方であれば、パントリーよりもリビングやダイニングの収納スペースを充実させた方が、季節家電や調理器具を一緒に収納できて便利です。キッチン専用のパントリーなど、各部屋に小分けに収納を設けるよりもリビングなどに大容量収納を設けた方が便利だと感じているお宅も少なくありません。

■『シューズクローク』は要る派?要らない派?

靴やアウトドアグッズなど、玄関横に設ける大容量収納として『シューズクローク』は人気です。

●要る派

靴の量が多い:家族の人数が多く、靴箱に収まり切れない、季節や洋服に合わせて靴を何足も持っている、など靴の量が多い方はシューズクロークがあることで、室内の収納を圧迫することなく、玄関にまとめて片づけることが出来て便利です。

アウトドアが趣味:キャンプや釣りなどアウトドアの趣味を持っているのであれば、アウトドアグッズを収納する場所として広いシューズクロークがあると玄関からすぐ出し入れが出来て、掃除もしやすく便利です。他にも、子どもの外で使うおもちゃや、部活動の道具なども玄関近くの収納があると便利です。

玄関を広く使いたい・見せたい:シューズクロークを設けることによって、玄関内に靴箱を置く必要がなくなります。そのため、隠す収納になり、玄関をスッキリと広く見せることが出来ます。靴箱のある玄関よりも、靴箱を無くして、狭くともシューズクロークを設ける家の方が、視覚的には広く感じさせることが可能な場合もあります。

自転車・ベビーカー・シルバーカーを使用している:マンションで庭が無かったり、玄関アプローチが狭かったりすると、自転車やベビーカーなどを置く場所を確保出来ず玄関や室内に持ち込まなければいけないかもしれません。シューズクロークがあると、片付けやすく、外の汚れを室内に持ち込まずにすみます。

●要らない派

靴の数が少ない:家族の人数が少なかったり、持っている靴の数がそもそも少なかったりする場合は、コンパクトな靴箱があれば充分なのでシューズクロークは不要です。

物を増やしたくない:大容量収納があることで、モノを増やしがちになってしまう方は少なくありません。靴箱に入る量しか靴は買わないと決めておくことで、無駄な買い物が減り、散らかりにくい家にすることも出来ます。シューズクロークを設けなくても、大きめの靴箱とアウターをかけることが出来るハンガーラックがあれば充分かもしれません。

2. 設備機器編 要る派 VS 要らない派

家の中には、間取りや部屋以外にも、設備機器に関しても要る、要らないを悩んでおられる方は少なくありません。あると便利そうに感じていても、導入金額が高いものが多いのも事実です。自分の家に本当に必要なのかを判断するために、人気の設備機器を比較してみましょう。

■『ガス衣類乾燥機 乾太くん』は要る派?要らない派?

洗濯物の乾燥に特化した『ガス乾燥機 乾太くん』は、家事の時短に繋がるアイテムとして、新築・リフォーム問わず人気の設備機器です。

●要る派

洗濯物を1日2回以上回す家:2回目の洗濯をまわしている間に乾太くんで乾燥を並行して行い、終わらせることが出来るので、家事の時短に繋がります。特に、幼い子どもや介護が必要な家族がいて、洗濯物を何度も回す必要があったり、部活動や仕事で汚れた服を洗濯して毎日着なければいけなかったりするお宅では、メリットが大きいです。しかも、天気や時間に左右されることなく、洗濯が出来るので共働き世帯や子どもが多い家では助かります。

室内干し派:花粉や黄砂などの付着を避けるために外干ししない方、夜に洗濯物をまわして室内干しする方など、普段から室内干しの方は、家の中に洗濯物を干すスペースを作るよりも、乾太くんを導入した方が家を広く使うことが出来るかもしれません。また、梅雨や雨の洗濯物が乾きにくい時期にも影響されません。

●要らない派

オール電化の家:乾太くんはガス衣類乾燥機なので、設置するためにはガスか配管工事が必須です。乾太くんの設置のためだけに、本体費用と工事費用で20万円程かかるうえに、使用のためにガス代もかかります。

設置スペースが限られる家:乾燥機専用なので、洗濯機も別に必要となります。洗濯機の上に棚を設けて設置するケースも多いですが、目線より高い位置で圧迫感があったり、洗濯物が取り出しにくくなったりする場合があります。洗面脱衣所やランドリールームが広い家では問題ありませんが、設置するスペースで室内や収納スペースが圧迫されてしまうので、限られたスペースを何に使いたいか、優先順位をよく考える必要があります。

外干しが好き:あると便利なものの、本来洗濯物は外干しをしたいという方は、毎日使うことがないので、導入のメリットは少ないかもしれません。しかも、外干しよりも断然、メンテナンス費用やランニングコストがかかるので、毎日使わないのであれば要らない設備機器と言えます。

3. まとめ

インスタグラムなどで人気の間取りや設備機器の情報を見ていると、我が家にも導入してみたいと思うかもしれません。しかし、ライフスタイルは人それぞれなので、導入することで後悔するケースもあります。玄関に設けるシューズクロークは、靴が多い方やアウトドアが趣味の方にとっては便利な収納スペースですが、靴箱でも充分足りる方やモノを増やしたくない方にとっては不要なスペースと言えます。また、パントリーに関しても、食品を普段からストックしているか、キッチンまわりをどう使いたいか、見せたいかどうかで要るか、要らないかが変わってきます。ガス衣類乾燥機乾太くんも、洗濯物が多い家や室内干しをする方にはメリットがあっても、コストやスペースの面を考えるとデメリットと感じる方もいらっしゃいます。

家づくりのアイテムは、人気かどうかではなく、我が家に必要かどうか、暮らし方に合っているかどうかをよく考えて取り入れましょう。