幼い子どもがいて目が離せない、でも家事はこなさなければいけないという、子育て中のお宅は少なくありません。そのうえ、ほぼ一人で育児を担う、ワンオペレーション育児=ワンオペ育児となると、さらに負担が大きくなってしまいます。子育ては喜びや楽しみがある反面、家事などの日常生活に追われるのも現実問題です。そんな負担を、家の間取りやちょっとした工夫で少しでも軽減できるかもしれません。

ワンオペ育児経験者が、助かる・役立つと感じている家の間取りや工夫を、厳選して4つご紹介したいと思います。

1. ワンオペ育児でも安心な家づくり 水回り2選

水回りは家事・育児と両面でよく使う場所でありながら、幼い子どもにとっては危険が多い場所でもあります。そんな水回りを、ワンオペ育児でも安心して使えるようにどんな工夫が出来るのか、ご紹介したいと思います。

■スペースに余裕のある脱衣所

子どもが数人いる中での入浴はワンオペ育児中には大きな課題となります。年齢の違う子たちを順にお風呂に入れ、親も入浴するとなると、スピーディーかつ安全に気を配りながら行わなければいけず、大仕事となります。その点で、ワンオペでの入浴で助かったとの声が多いのが、脱衣所に子どもたちが寝転がれるような余裕のあるスペースを確保しておくことです。

最近は、洗面所と脱衣所を別けて、脱衣所は大人が着替えられるほどの、洗濯パンを含めて1畳ほどのスペースだけにするお宅も増えています。しかし、子育て中の場合、狭い脱衣所は、子どもと一緒に入ったり着替えを手伝ったりするには動きづらくなります。先にお風呂からあがった子どもを狭い空間で待たせるわけにもいかず、部屋に戻ってもらっていると、親が見えないことで泣いてしまったり、引き出しからモノを出して散らかしてしまったり、中には玄関やベランダの窓をあけて出ていってしまうという大問題に発展するケースもあり危険です。そのため、鍵がかかる余裕のある脱衣所にすることで、入浴の準備や着替えがしやすくなり、かつ浴室からも脱衣所からもお互いが見える位置で待機できるので安心です。脱衣所におもちゃを持ち込んで遊んでもらっている時間に他の子の入浴が出来るかもしれません。

乳幼児の場合もスペースがあれば、脱衣所内で寝かせた状態で洋服を脱ぎ着させることが出来るうえ、他の子どもたちの入浴中も、バスタオルやマットを広げて寝てもらったままで待ってもらうことが出来ます。風呂上りで体が冷えないようにエアコンなど空調を整えておくと、なお安心ですし、洗濯物を乾かすランドリールームとしても使えます。子どもが幼いうちやワンオペ期間が長い場合は、浴室のドアをクリアにして脱衣所の様子がよく見えるようにしておく方が、さらに安心です。

■見守りが出来る対面キッチン

家事の中でも特にキッチンにいる時間が長いという方は少なくありません。料理をしながら、目が離せない子どもたちの様子を見守っておくのは意外と神経を使うかもしれません。また、子どもたちがよく動くようになると、キッチンには刃物や熱湯など危険なものが身近にあるため、注意して料理をしなければいけません。

そのため、壁付けキッチンにすると、調理中には子ども達の様子が見られないうえに、気付いた時には子どもが足元にいて危険だったということもあります。キッチンまわりにゲージを置いて入れないようにしているお宅もありますが、キッチンの幅以上のゲージが必要となるうえに、子どものところに行ったり他の家事をするために移動したりする度にゲージをまたがなければいけなかったり、親との距離があるうえに後ろ姿になるため、子どもがぐずってしまったりして調理が捗らないというケースもあります。

その点で、LDK内に対面キッチンを設置するなら、子どもの様子を見守りながら調理が出来ます。ゲージを置く場合もキッチン袖だけで良く、ぐるりと囲う必要がなくてすむので、水回りを回遊動線にしている場合など間取り次第では、ゲージをまたぐことなく家事が行える動線にすることも可能です。子どもが大きくなっても、宿題をしている姿を見ながら家事をしたり、親子や夫婦で会話を楽しんだりできるというメリットもあります。

ただし、対面キッチンは手元がオープンなタイプが多く、片付いていないキッチンが目立ちやすくなり常に綺麗にしておかなければいけないと感じてしまいがちです。その場合は、カウンター壁を設けるなど手元が隠れる工夫をすることで、片付けに対するストレスが軽減されるかもしれません。

2. ワンオペ育児でも家事が捗る家づくり 2選

ワンオペ育児を行ううえで、安全な環境を目指すだけではなく、家事が捗る家にすることで、家事の負担が減るだけではなく、子どもたちやパートナーとの時間を増やすことが出来ます。どんな工夫で家事が捗る家にすることが出来るのか、ご紹介したいと思います。

■ランドリーシューターで家事ラクに!

子どもが少し大きくなって、自分で洋服を脱いだり片付けたり出来るようになると役立つのが、洗濯前の服を入れる『ランドリーシューター』を脱衣所やランドリールーム内に設けることです。

ランドリーシューターがあれば、洗濯機に入れる前に洋服の汚れを確認したり、量を調整するために出し入れしたりする二度手間を防げます。ランドリーバスケットを用意することも出来ますが、生活感が出やすく、置く場所も考えなければいけません。しかし、初めから洗面所カウンターや家事カウンターの一部に穴をあけて、洗濯物を入れることが出来るシューターを設け、その下にバスケットをセット出来るようにしておけば、カウンター下にスッキリおさまるうえ、子どもたちも脱いだ服を遊び感覚で投げ入れることが出来て、家事の協力・時短にも繋がります。

大人も子どもも、脱いだ服はひとまずランドリーシューターに入れるという分かりやすい共通ルールがあると、交代で家事をするうえでも役立ちますし、子どもの自主性を促して片付けの出来る子に育てるうえでも効果的です。

■階段ポケットで上り下りをラクに!

2階以上の家の場合、子どもの荷物や畳んだ洗濯物を片付けるなど、家事の度に階段を上り下りする必要が出てきます。出来るだけ上り下りの回数を減らすために、後でもって上がるものを階段に置いておくという方もいらっしゃいます。しかし、階段に荷物を置いてしまうと、子どもはもちろん大人にとっても上り下りの邪魔になり危険ですし、階段が散らかってしまいます。

その点で役立つのが、荷物の待機所として使える階段ポケットです。階段横のスペースや壁厚を利用したニッチを使って、他の階に持っていきたい荷物を一時的に置いておくことで、まとめて持っていきやすくなります。小さな子どもたちが、他の階におもちゃを持ち込まないように、階段ポケットに置くというルールを決めれば、おもちゃを無くしたり散らかったりするのを防ぐことも出来ます。

また、子どもが大きくなれば、2階の子ども部屋にもっていくものや、洗濯した洋服など、階段ポケットに置いてあるものは、それぞれ自分でもってあがって片付けてもらうようにすることも出来て、ワンオペによる家事の上り下りの負担を軽減することが出来ます。

しかも、一時的に荷物を置く待機場所としての役割が無くなっても、階段横の飾り棚や扉をつけて収納として使うことも出来てデッドスペースになりません。

3. まとめ

ワンオペ育児を行っていると、家の中で危険を感じたり、家事が捗らないと感じたりすることが多々あります。そのため、安心で家事の捗ることを意識した家づくりを行うことが大切です。例えば、空調が整った、スペースに余裕のある脱衣所にすれば、子どもたちの入浴がスムーズに行えるうえ、待たせている子どもを安心して見守ることも出来ます。また、対面キッチンにすることで子どもを見守りながら調理をすることが出来ます。他にも、ランドリーシューターや階段ポケットを設けるなどの工夫で、家族で協力しながら家事を行うことが出来て、家事の負担が軽減されます。

ワンオペ育児でも安心で家事が捗る家づくりを行うことで、もっと家族との時間を増やし、楽しむことが出来るかもしれません。