トイレは家の中では比較的狭く、目立たない空間ですが、一方で毎日使う場所でもあり、家の隅々までオシャレにこだわる方にとっては、妥協したくない部分でもあります。トイレをオシャレにするための一つの方法は、アクセントクロスを張ることです。しかし、アクセントクロスを張りたいけれど、失敗しそうで勇気が要ると思っておられる方や、実際に張ってみたものの、奇抜になったり、圧迫感が出たりしてオシャレどころか後悔の残る空間になってしまったという方もいらっしゃいます。
そこで、今回はオシャレなトイレにリフォームするうえで、アクセントクロスをどのように取り入れると良いのか、位置の決め方やコーディネートのポイントをご紹介したいと思います。
1.アクセントクロスを上手にコーディネートする方法
トイレという居室よりも狭い空間だからこそ、挑戦できるオシャレでもある一方で、狭いからこそ、失敗すると目に入る部分が広く目立ってしまう可能性もあります。トイレにアクセントクロスを張るうえで失敗しないために、コーディネートのポイントをご紹介したいと思います。
面積や窓の位置を考えてアクセントの位置を決める!
アクセントクロスを設けるうえで、失敗が少ないのは、アクセントとなる部分を1面だけに絞って位置を決めることです。一般的に便器の背面となる壁をアクセントとすることが多いですが、間取りによっては、窓があったり、タンク付きの便器だったり、吊戸棚を設置していたりする場合は、アクセントクロスが見える面積が狭くなり、せっかくのカラーやオシャレな柄が目立たない可能性もあります。
トイレの広さやカタチ、窓の位置などによってアクセントクロスの映え方が変わるので、全ての面でどんな違いがあるか比較してみましょう。
出来るだけ、面積が広く、棚や便器などのよって色やデザインが邪魔されない面を選びましょう。正面ではなく側面が良いこともありますし、壁面に設けたニッチ内だけ、もしくは天井にアクセントクロスを張るという方法もあります。
テイストを決めてアクセントをつける!
アクセントクロス1面と、他3面のクロスを決めるうえで、まずはアクセントとなるクロスの色やデザインを決める方が、コーディネートしやすくなります。
クロスを選ぶ際には、トイレをどんな雰囲気にしたいのかを決めておくことが大事です。北欧テイストやモダンテイスト、ヨーロピアンテイストなど、目指したいテイストを決めることも出来ますし、開放的に見せたいとか、清潔感があるように見せたい、寒い位置なので温かい空間に見せたいなど、問題点を視覚によって対策するという目的を決めて選ぶことも出来ます。例えば、テイストや目的に応じて下記のようなアクセントクロスに絞り込むことが出来ます。
- 北欧テイスト:色:パステルカラー 柄:ナチュラルウッド調・タイル調・塗り壁調・マリメッコ
- モダンテイスト:色:グレー・濃紺・ダークブラウン 柄:木目調・ストライプ・幾何学模様
- ヨーロピアンテイスト:色:パープル・ワインレッド・グリーン・ゴールド 柄:ダマスク柄・石目調
- 開放的に見せたい:色:寒色系(ブルー系・グリーン系)膨張色(イエロー系) 柄:縦ストライプ
- 清潔感があるように見せたい:色:パステルカラー・水色 柄:タイル調・ストライプ
- 温かく見せたい:色:暖色系(オレンジ・ダークブラウン) 柄:花柄・曲線のあるデザイン・レンガ調
テイストや目的を決めてアクセントクロスを選んだのであれば、他の3面は基本的にはホワイトベースを選ぶことで、アクセントクロスを際立たせることが出来ます。しかしホワイトのクロスでも、質感は様々なので、この場合もテイストに合わせるようにしましょう。北欧テイストや温かみを出したいのであれば織物調にして自然の温もりを感じられるように、モダンテイストや清潔感を出したいのであれば、柄が無くマットもしくは光沢のある素材のものや石目調などがおススメです。
また、パキッと分かれたアクセントにせず柔らかな雰囲気にしたいのであれば、アクセントクロスに柄モノを選び、そこで使った色と同系色の淡い色を他の3面に使うことで、シャープな印象になりすぎず、柔らかな空間になります。
2.オシャレなトイレにリフォームするコツ
トイレの壁4面のクロスがどんなに上手にコーディネート出来ても、リフォームしてみると、思っていたよりオシャレにならなかったと後悔される方もいらっしゃいます。オシャレなトイレにするためには、クロスだけではなく全体のコーディネートが重要です。オシャレなトイレにリフォームするためのコツをご紹介したいと思います。
床やドアのデザインにも注意
アクセントクロスが映えるようにするためには、壁以外にも面積が広い、床やドアにも注意して色やデザインを選びましょう。面積が広い部分に色や柄が加わると、ゴチャついた印象になり統一感が無くなる場合があります。
床にホワイト系やグレー系の色でかつ、タイルやシンプルな石目調のクッションフロアなどを選べばアクセントクロスを邪魔することはありません。しかし、節のある木フローリングや、ヘリンボーン柄、色が混じった大理石調などの柄があるものを選ぶと、目線が床にいくため、アクセントクロスとセットにするとゴチャついた印象を与えます。床に柄を設ける場合は、床をトイレのアクセント部分とみなしてアクセントクロスを無くす、もしくはクロスを柄入りにせずに色だけを変えるなど、シンプルなものでまとめましょう。
また、ドアとのバランスも確認しておくことは重要です。一般的にトイレ側からではなく、廊下側から見えるドアの雰囲気や他の部屋とのバランスを見てトイレのドアを決めることが多いので、家全体のテイストとトイレのテイストが同じであれば問題はありませんが、トイレだけ雰囲気を変えたい場合などは、ドアだけがテイストが違い、トイレ内のコーディネートがバラバラになる可能性があるので注意が必要です。室内とドア本体の色やデザイン、ドアノブの形状や色に統一感があるか、トイレ内側とトイレ外側の両方から確認しましょう。
トイレアクセサリーとのバランスを考える
トイレをオシャレにするアイテムでもあり、必需品として、ペーパーホルダーやタオルハンガーといったアクセサリー類のデザインや位置のバランスも確認しておくことが重要です。モダンテイストにするのであれば、角ばったデザインで直線美を感じられるものや、色はシルバーやホワイトでまとめるようにします。他にも、北欧テイストであればナチュラルウッドやホワイトでまとめ、ヨーロピアンテイストや温かな雰囲気にする場合は、ゴールド系にして曲線があるものを選べば統一感が出ます。
また、照明の種類や位置によってオシャレをプラスすることも出来ます。例えば、側面や手洗いカウンター側にアクセントクロスを張った場合や凹凸のある柄入りクロスの場合は、壁面よりに小ぶりのペンダントライトを設けることで、アクセントクロスを優しく照らし陰影を楽しむことが出来ます。また、間接照明によってアクセントクロス部分を照らすのもオシャレです。照明の位置でどのように見え方が変わるかどうかを確認しておきましょう。
3. まとめ
アクセントクロスを張ることで、トイレをオシャレな空間にリフォームすることが出来ます。アクセントクロスを張る場合は、面積が広い面を選び、目指すテイストを決めたうえでクロス選びを行いましょう。床を含めアクセントクロスを張る面以外は、柄のないシンプルなデザインやホワイト系を選ぶことでアクセントが映える空間にすることが出来ます。また、トイレアクセサリーの位置や色、デザイン、ドアのデザインや色も意識してコーディネートすることで統一感のあるオシャレな空間にすることが可能です。
好きなテイスト、好みのデザインやモノに囲まれた家づくりを行う点で、アクセントクロスを使ったトイレリフォームを楽しんでみるのはいかがでしょうか?