キッチンを壁付けキッチンから、対面キッチンやアイランドキッチンにリフォームを行う時、周りの壁や床、天井の工事も必要となります。それに伴って、照明計画も行わなければいけません。しかし、今まで家の照明計画をする機会がなかったという方や、壁付けキッチンだった場合は、キッチンに照明が付いていて照明計画の必要性を感じたことがないという方も少なくありません。とはいえ、せっかくキッチンをリフォームして、オシャレに使いやすくするのであれば、照明もコーディネートしてオシャレに、さらに使いやすくしたいと思うものです。
対面キッチンやアイランドキッチンにリフォームする際に、どのような照明を使ってオシャレに使いやすく出来るのか、キッチンリフォームに伴う、照明計画のポイントをご紹介したいと思います。
1.キッチンも照明計画が必要!
キッチンに合わせて照明を考える機会がなかった方にとって、キッチンに合う照明や明るさが分からないと感じるかもしれません。どこに、どんな照明が必要となるのか、キッチンの照明計画を行ううえでのポイントをご紹介したいと思います。
システムキッチンに照明は付いていない!?
リフォームでシステムキッチンを選ぶ場合、そもそもキッチンに照明が付いていないのだろうかと思うかもしれません。システムキッチンの場合、吊戸棚が付いているものの多くは、手元灯として吊戸棚の下面に照明が付いています。
壁付けキッチンの場合は吊戸棚が付いているキッチンが多いので、手元灯が始めから付いているというケースは少なくありません。また、壁面に設置できるタイプの照明もあります。しかし、対面キッチンやアイランドキッチンにリフォームすると、開放的なオープンな空間にするために、吊戸棚を設けない方が多いので、システムキッチンであっても必然的に手元灯無しになってしまいます。
ただし、対面キッチンであっても、手元灯付きの吊戸棚を設けたり、シンク前に収納棚があって手元灯が付いているタイプを選んだりすれば照明付きになります。しかし、それ以外は基本的に照明をキッチンとは別に設ける必要があります。
また、オーダーメイドキッチンの場合は、キッチンに照明を設けるか、部屋側に設けるか、キッチンをデザインする段階で検討する必要があります。
対面キッチンをオシャレにする照明の種類
対面キッチンにリフォームする場合は、LDKやDKの部屋のレイアウトになるので、メインの部屋からの明るさは期待できるものの、キッチンでの作業のために手元灯が必要になります。キッチン背面に収納キャビネットや冷蔵庫を置く場合も、キッチン通路と背面を充分照らすための照明が必要です。
キッチン空間や手元灯として、下記の照明器具を選択肢として挙げられます。
- シーリングライト
天井に直接設置するタイプの照明器具で、ベースライトとも呼ばれるように、広範囲を照らすので、キッチン空間のメインライトとして全体と手元の明るさを確保するうえで効果的です。蛍光灯が見えるタイプ以外にも、天井に埋め込むタイプがあるので、インダストリアルテイストではあえて電球を見せるように、モダンテイストでは、埋め込みタイプで天井をフラットにスッキリさせるなど、テイストに合わせて見た目やサイズをコーディネートしましょう。
- ダウンライト
天井埋め込みタイプの小型の照明器具で、空間を部分的に照らすので、キッチンレイアウトに合わせて数個設置する必要があります。目立たず、主張しないデザインなので、フレームの色さえ合わせればどんなテイストのキッチンにも合わせやすい照明器具です。
- ライティングレール×ペンダントライト・スポットライト
キッチン全体を照らすダウンライトやシーリングライトとは別に、対面カウンター部分に吊り下げタイプのペンダントライトやスポットライトを2~3個設けるスタイルは人気です。キッチン部分と、対面に座るカウンター部分の両方を照らすことが可能で、手元灯として役立つだけではなく、笠のデザインでオシャレにコーディネートするうえでも効果的です。天井に直接設置することも出来ますが、キッチンと平行にライティングレールを設けることで、照明器具の位置や種類を自由に変えることが出来ます。
2.キッチンの照明をオシャレに使いやすくするには?
オシャレなキッチン照明を選んでも、キッチン空間と上手くコーディネートしたり、使いやすい照度がなかったりすると、リフォームが台無しになってしまうかもしれません。対面キッチンの照明をオシャレに使いやすくするうえで意識しておきたいポイントをご紹介したいと思います。
流行りの下がり天井の照明に注意!
対面キッチンの空間をゆるやかに分けたり空間にアクセントを付けたりするため、最近はキッチン部分の天井を下がり天井にするのが人気です。さらに、下がり天井部分を木目調やコンクリート調、大理石調など異素材のもので仕上げることでオシャレにアクセントを設けるケースが増えています。
流行りの下がり天井部分の照明は、照明の種類やサイズを意識してコーディネートしなければ、アンバランスになってしまうので、注意が必要です。
既に下がり天井部分がアクセントとなっているので、シーリングライトのような天井付けの大きな照明器具を設けてしまうと、せっかくのデザインが台無しになってしまいます。下がり天井には、ダウンライトやペンダントライト、照明器具を隠す間接照明などを設けて照明が目立ちすぎないように注意しましょう。
ペンダントライトを設ける場合は、天井が下がって低くなっている分、コードの長さに注意が必要です。笠が大きくコードが長いものは、視界を邪魔したり眩しさを感じたりする場合もあります。しかし、コードを短くすることで、オシャレなペンダントライトのバランスが悪くなってしまう場合もあります。天井から垂れ下がってくる場合の長さや大きさをよく考えて、器具を選ぶようにしましょう。
食品の色味が分かる照明選びを!
LDKの部屋の雰囲気に合わせて電球の色味を選びたいと思う方も少なくありません。しかし、食品を扱うキッチンは、衛生面や作業のしやすさも念頭に置いて電球の色や明るさを決めるようにしましょう。
キッチンの手元灯に電球色を使ってしまうと、食材の傷み具合などの色を確認しづらくなってしまう可能性があります。空間全体は電球色の温かみのある雰囲気に仕上げても、手元は、昼白色を使って、安全で作業のしやすいキッチンにすることが大事です。
照明器具の種類だけではなく、どこに、どの種類の電球を使うかの計画も大事です。
3. まとめ
壁付けキッチンから、対面キッチンやアイランドキッチンにリフォームする場合には、キッチンの移設に伴って、照明のリフォームが必要となります。吊戸棚付きのシステムキッチンを選べば手元灯は付いているかもしれませんが、開放的でオープンな対面キッチンにすると、手元灯を部屋に設ける必要があるかもしれません。シーリングライトやダウンライトをベースライトに使い、ライティングレールにスポットライトやペンダントライトを設けて手元の明るさを確保すれば、オシャレで使いやすいキッチン空間になります。天井の種類やテイストに合わせて、照明器具の種類やサイズを選ぶことを意識しましょう。また、食品の状態を確認するために、手元灯には昼白色の電球を使うことも意識しておきましょう。
オシャレな対面キッチンやアイランドキッチンに似合う照明をコーディネートして、満足のいくキッチンリフォームを実現させましょう。