玄関ドアに必要な機能は?我が家に合った玄関ドアの選び方

最近の玄関ドアは家のメインの出入口としての役目だけではなく、家の顔として、オシャレなデザインのものが増えています。また、デザイン性だけではなく機能性に注目して選ぶ方も増えています。

玄関ドアにはどんな機能がついていると便利なのでしょうか?また、デザインや機能の面など我が家に合った玄関ドアを選ぶにはどんな点に注目すると良いのでしょうか?玄関ドア選びのポイントをご紹介したいと思います。

1. 機能付きの玄関ドアが今や一般的!?

玄関ドアには様々な種類があり、さらに機能付きもあります。どんな種類があって、どのような機能付きの玄関ドアがあるのでしょうか?玄関ドアを選ぶうえで役立つ、様々な機能や仕様と、そのメリットをご紹介したいと思います。

■洋風の家にも引き戸の玄関はアリ!

玄関ドアのタイプには、大きく分けて開き戸と引き戸があり、その中でも下記のように種類があります。

●開き戸:開き戸の玄関ドアには、扉が1枚の『片開きドア』、扉が2枚ある『両開きドア』、1枚の扉(親扉)の横に小さな扉(子扉)が付いた『親子ドア』、片開きドアの横に固定された窓がある『袖付きドア』があります。

集合住宅を含め、ベーシックな玄関ドアの仕様といえば片開きドアで、各メーカー、色やデザインなどのバリエーションが最も多いデザインです。そのため、欧米デザイン、ヨーロピアンデザイン、純和風、モダンスタイルなど、家の外観に合わせたデザインを採用しやすいドアと言えます。

●引き戸:引き戸のドアと言えば和風のイメージが強いかもしれませんが、最近は欧米スタイルの家にも合うような、木目調などの洋風スタイルの玄関引き戸もあり、和風の家以外でも採用できるデザインが増えました。昔ながらの引き違い戸や、広い間口をとり、開放的な玄関を演出する両引き戸以外にも片引き戸タイプのものがあり、スッキリとしたモダンな雰囲気の家にも似合います。しかも、引き戸であれば開閉の際に玄関の前後のスペースを必要としないため、ベビーカーや車いすを押しながら入ったり、荷物を沢山持っていたりしても開閉の際に移動せずに出入りできて、バリアフリーデザインという点でも採用されることが増えています。

■採光・通風・防犯 充実した機能付きドア

ドアの種類に加え、下記のような便利な機能付きの玄関ドアも増えています。

●採光付き:玄関扉や子扉、袖部分にガラスが入っている採光付きの玄関ドアにすることで、玄関土間やホール内に明かりを採り入れることが出来ます。

●通風付き:扉部分に開閉できる小さなドアや上げ下げ窓がついていて通風できるようになっている通風付きのドアであれば、玄関ドアを開けずとも風を採り入れることが出来ます。湿気や臭いがこもりやすい玄関に採用することで問題が解消されます。

●断熱仕様:断熱性の高いドアを選ぶことで、外気の影響を受けにくい玄関にすることが出来ます。断熱性能がある玄関ドアは一般的な間取りでも効果的ですが、玄関土間を広くしてキッチンやリビングと繋がる間取りにした家や、玄関ホールや廊下がなく玄関からLDKがワンルームになっている家は特に、玄関ドアを断熱性の高いものにすることで、室内を快適な温度に保ち、冷暖房費を削減することにも貢献します。

●スマートキー:顔認証タイプやリモコンキー、スマートフォンアプリによるスマートキータイプの玄関ドアであれば、荷物が多いときや雨の時、出入りが多い時に鍵を差し込む必要がないため便利です。また、シリンダーが表にないためピッキングを防ぎ防犯性も高めます。

2. 間取りや暮らしに合った玄関ドアの選び方

機能付きの玄関ドアを含め、どんなデザインや仕様の玄関ドアを選ぶと、暮らしや間取りにピッタリと合ったものを選ぶことが出来るのでしょうか?玄関ドアの選び方のポイントをご紹介したいと思います。

■玄関の位置や暗さ・防犯性で採光デザインを選ぶ

玄関が暗いお宅は採光付きの玄関ドアを選ぶことによって、問題を解決できますが、その際にはどれぐらいの光の入り方が良いのか、また防犯面を検討したうえで、採光デザインを選ぶようにしましょう。

例えば、できるだけ明るく光を採り入れたいのであれば、扉の上から下まで採光があるデザインや、スリットが3~4スリットあるものを選ぶことによって、光を多く採り入れることが出来ます。また、袖部分をFIX窓にすることでさらに明るさを確保できます。採光ドアは引き戸でも採用できますし、引き戸の扉を引き込む部分の袖壁が採光窓になっているタイプもあります。玄関ドア上部にガラス開口があるランマ付きのドアを採用することもできます。

ただし、採光部分が大きければ大きいほど、室内の様子も見えやすくなってしまいますし、ガラス部を割って侵入されやすくなってしまうので、採光部分にデザイン格子付きのものを選んだり、表面に模様がある型ガラスを入れたり、乳白色の防犯ガラスを選んだりして防犯性をアップさせることも意識しておきましょう。

■素材も意識して選ぶ

家の顔ともいえる玄関なので、デザインに注意がいきがちですが、素材選びも意識しておきましょう。耐久性や開閉時の重さ、メンテナンスの頻度などに注目して検討することが大切です。

例えば、風合いが良く、経年変化を楽しんだり、重厚感を演出したりできる素材としては木製があります。熱を通しにくいため断熱性にも優れています。しかし、自然素材なので、伸縮が起きてしまうこともありますし、雨風への影響も受けやすいので、定期的にメンテナンスしなければ劣化が早まってしまうので注意が必要です。

また、軽量で開閉がしやすい素材としてアルミ製のドアがあります。玄関ドアの主流となっている素材なので、デザインが豊富なうえに防火性や耐久性が高く、錆びにくいため簡単なメンテナンスで良いというメリットがあります。ただし、外気の影響を受けやすいので、夏の暑さ対策、冬の寒さ対策が必要となります。

他にも、塩害や日差しの影響を受けやすい沿岸地域の場合は、錆びにくく耐久性が高いステンレス製のドアを選んだり、防犯性や防火性を求めるのであれば、丈夫で防音・遮音性が高いスチール製のドアを選んだりと、立地環境に応じた素材選びをすることもできます。

3. まとめ

家の顔ともいえる玄関ドアには、デザインだけでなく様々な種類や機能付きのものがあります。和洋どちらのテイストでも、開き戸や引き戸を選ぶことが出来ます。また、便利な機能付きのドアとして、採光付きや通風付き、断熱性の高い仕様のドア、スマートキー付きのものがあります。採光付きのドアを選ぶ際には、デザイン性だけではなく、間取りに応じてどれぐらいの明るさを採り入れたいのかを考えて採光サイズを選ぶことや、防犯対策をすることを意識しましょう。また、耐久性や立地環境を意識してドアの素材を選ぶことも重要です。

玄関ドアの機能や仕様、素材を意識して自分の家に合った玄関ドアを選びましょう。