
おしゃれなキッチンで料理したいと思う方に人気なのが海外風キッチンです。しかし、偏に海外風と言ってもテイストは様々で、コーディネート次第で空間の雰囲気も大きく変わります。また、様々な国のテイストが中途半端に混ざってしまうと、おしゃれどころか統一感のない残念なキッチンになりかねないので、テイストごとのコーディネートポイントや違いを知って差別化を図ることが大事です。
そこで今回は、おしゃれな海外風キッチンにリフォームするために、特に人気の4つのテイストのコーディネート術をご紹介したいと思います。
1. ヨーロピアンスタイルのキッチンの人気テイスト2選
まず、ヨーロピアンスタイルから人気の北欧テイストとフレンチカントリーテイストのキッチンにするための、コーディネートのポイントをご紹介したいと思います。
■北欧テイストのキッチンコーディネート
●北欧テイスト:ヨーロッパの北に位置する、フィンランド・デンマーク・ノルウェー・スウェーデンの4か国のインテリアテイストを取り入れたもので、寒く長い冬を快適に暮らすために明るく温かみのある色合いを使い、かつ日常的、実用的なシンプルなデザインで飽きがこないテイスト
●キッチンカラー:ブルーグレー・パステルイエロー・ナチュラル色の木目
●キッチンデザイン:装飾がないシンプルなデザイン
●コーディネートアイテム:天然素材を使った笠のペンダントライト
白をベースとした空間にするため、壁など空間の全体は白にして、キッチンに色を入れてアクセントとすることが出来ます。例えば、ブルーグレーやパステルイエロー、ベージュがおススメです。原色は避けて、くすみカラーを選びましょう。
また、ナチュラル色の木目を選んで北欧の温かな雰囲気を演出することもできます。ただし、キッチンメーカーの既製品の扉パネルの木目の中には、光沢があったり、シート感が強かったりして、木目の偽物感が際立ったり安っぽく見えてしまったりすることがあります。そのため、本格的な北欧テイストのキッチンを目指すのであれば、オーダーメイドキッチンなどで本物の木を使ったキッチンにしましょう。
キッチンやカップボードには無駄のないシンプルなデザインを選びましょう。キッチンのデザインには装飾が少なく、木目を選ぶ場合は、節が無いものを選び、家具のように空間に溶け込ませることを目指しましょう。
さらに、照明は温かさを演出する点で欠かせません。キッチンカウンターやダイニングテーブルには、モダンな雰囲気のあるダウンライトよりもペンダントライトが似合います。笠にはガラスや木、真鍮など天然素材を取り入れることがポイントです。
■フレンチカントリーテイストのキッチンコーディネート
●フレンチカントリーテイスト:フランスのプロヴァンス地方の農家をイメージしたテイストで、自然に囲まれた田舎の温かく素朴ながらも優雅さやフェミニンな可愛らしさを兼ね備えたテイスト
●キッチンカラー:ホワイト・ブルーグレー・パステルグリーン・白木
●キッチンデザイン:装飾があり曲線的
●コーディネートアイテム:花柄やレースのファブリック
北欧テイストと同じく、白をベースとして木などの天然素材と淡い色を取り入れてコーディネートします。オーダーメイドキッチンであれば、木製の扉を白く塗装することでフレンチカントリーらしさを演出できます。さらに、キッチンと同じ素材や色でダイニングテーブルセットを作ると、フレンチカントリーらしくなり空間全体に統一感も出ます。
カラーコーディネートの点では北欧テイストと似ていますが、差別化を図るためには、モールディングなどの装飾を取り入れることがポイントです。キッチンやカップボードの扉、対面キッチンの腰壁にモールディングが施されたデザインを選びましょう。
さらに、キッチンの窓やカップボードのガラス部分に花柄のカーテンやレースなどのファブリックを使うこともポイントです。
2. アメリカンスタイルのキッチンの人気テイスト2選
ここからは、アメリカンスタイルからカリフォルニアテイストと、ブルックリンテイストのキッチンにするためのコーディネートポイントをご紹介したいと思います。
■カリフォルニアテイストのキッチンコーディネート
●カリフォルニアテイスト(西海岸スタイル):アメリカ西海岸に位置するカリフォルニアをイメージさせるデザインで、サーフィン文化を取り入れた開放的でリゾート感があるテイスト
●キッチンカラー:ホワイト・ブルー・濃紺
●キッチンデザイン: 手元を隠した対面キッチン
●コーディネートアイテム:サブウェイタイル
広大な空や海をイメージさせるブルーを取り入れたコーディネートがポイントです。ブルーや濃紺のキッチンでアクセントカラーを取り入れることも出来ますが、アクセントウォールや建具でブルーを使う方が開放的な雰囲気を演出できるので、キッチンはホワイトなどベースカラーと同じにして目立たない色を選ぶことがおススメです。
開放的な空間にするために、対面キッチンにしますが、生活感を隠してリゾート感を出すために、手元を隠す腰壁を設けることがポイントです。対面キッチンであれば背面の壁や腰壁部分にアクセントカラーを取り入れることも出来ます。
また、背面収納は腰までのカウンタータイプにして、壁上部にはタイルを施し、飾り棚を設けて、調理器具や雑貨を飾ると西海岸スタイルを演出できます。特に長方形光沢のある白のサブウェイタイルが似合います。
■ブルックリンテイストのキッチンコーディネート
●ブルックリンテイスト:アメリカ・ニューヨーク州近郊にある工業地区、ブルックリンを発祥としたスタイルで、無骨ながらも使いこまれたヴィンテージ感のあるテイスト
●キッチンカラー: 黒・ブラウン・グレー・ダークグリーン
●キッチンデザイン: 工業的で骨太
●コーディネートアイテム:レンガ
黒やブラウン、グレーなどのダーク色でまとめた落ち着いた空間にすることがポイントです。空間の70%をダーク色でまとめて良いので、キッチンにもダーク色を選びましょう。色を入れてアクセントをつけるのであれば、ダークグリーンがおススメです。オーダーメイドキッチンであれば、ヴィンテージ感のある木の扉と工場を連想させるステンレスの天板を使用するとカッコいいキッチンになります。
工業的なデザインがブルックリンテイストのポイントなので、キッチン扉の取っ手にはアイアンなどの無骨な素材を取り入れましょう。
さらに、ブルックリンの街並みを連想させるレンガを取り入れることで、系統の似たインダストリアルテイストよりも温かみのあるブルックリンテイストらしさを演出できます。室内に本物のレンガは使いづらいので、赤茶系で劣化の風合いがあるレンガ風タイルを使ってキッチン空間の壁面や腰壁にレンガを取り入れてみましょう。
3. まとめ
おしゃれな海外風キッチンの中でも、ヨーロピアンスタイルの北欧テイストやフレンチカントリーテイスト、アメリカンスタイルのカリフォルニアテイストやブルックリンテイストが人気です。同系色を使ってコーディネートするテイストもありますが、好みのテイストにするためには、他のテイストとの違いを意識して差別化を図ることが大切です。北欧テイストはシンプルなデザインにするのに対しフレンチカントリーテイストであればモールディングなどの装飾を取り入れましょう。また、カリフォルニアテイストではサブウェイタイルを、ブルックリンテイストであれば赤茶系のレンガを取り入れることがポイントです。
好みのテイストにするためのポイントやアイテムを知って、おしゃれな海外風キッチンにリフォームしてみてはいかがでしょうか?





