トイレは水栓金具や便器の故障により、10~15年おきにリフォームが必要となります。絶対に必要となるリフォームだからこそ、出来るだけ費用を抑えたいと思い、トイレリフォームに使える補助金や助成金はないのだろうか、と思う方は多いようです。特に今年は、住宅省エネキャンペーンなどリフォームやリノベーションで使える補助金が多くあります。
トイレリフォームで使える補助金や助成金はないのでしょうか?お得にトイレリフォームを行うポイントとともにご紹介したいと思います。
1.トイレリフォームで使える補助金や助成金ってあるの?
2024年11月現在で、トイレリフォームに使える補助金や助成金をご紹介したいと思います。
■住宅省エネキャンペーン2024はまだ間に合う!
トイレリフォームで使える国の補助金として、住宅省エネ2024キャンペーンの、子育てエコホーム支援事業があります。基本的には、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象とした事業ですが、リフォームに関しては、要件に当てはまれば一般世帯の方でも活用出来ます。
ただし、トイレ内のリフォーム全てにあてはまるのではなく、エコ住宅設備の設置が条件なので、便器リフォームで、節水型のトイレや掃除しやすい機能を有する便器を設置した場合にのみ活用できるものです。補助額は節水型トイレで掃除しやすい機能を有する便器は22,000円/台、掃除しやすい機能を有する便器以外は20,000円/台です。
事務局に登録された型番の製品を使用した工事のみが対象となり、当てはまる便器としては、例えばTOTOではネオレストやレストパル、ピュアレストなど、LIXILではサティスなど、Panasonicではアラウーノシリーズなどが当てはまります。便器の交換・設置が対象なので、トイレリフォームでも、床や壁紙の交換のみでは対象になりません。
2024年のキャンペーンで国の予算の上限に達すればすぐに終了しますが、現時点(11月)では申請の割合は約70%なので、(住宅省エネ2024キャンペーン【公式】)まだ活用することが可能です。しかし、工事の依頼は、子育てエコホーム支援事業に登録している会社でなければ手続きが行えませんし、リフォーム会社によっては、手続きの関係上、申し込みを締め切っている会社もあるので、活用する場合は間に合うかどうかをリフォーム会社に事前に確認しておきましょう。
■バリアフリーリフォームであれば補助金が使える!
要支援や要介護認定を受けて介護保険を活用している方で、トイレのバリアフリーリフォームを行う場合は、補助金を活用することが可能です。
対象となるトイレリフォームの内容は、バリアフリーのために和式トイレを洋式トイレに交換する場合や、介護用の使いやすい洋式便器に交換する場合、またトイレのドアを開き戸から引き戸に交換したり、手すりを取り付けたりする工事、段差解消工事に関して補助金を活用することが可能です。上限20万円としたリフォーム工事費用の9割~7割(最大18万円)が支給されます。
介護保険の住宅改修は、随時受け付けているので、介護保険利用者が生活している家であれば今年に限らず活用出来ます。
2.トイレリフォームをお得に行うポイントとは?
補助金や助成金は限られた条件にあてはまる人しか使えません。しかし、誰でもお得にトイレリフォームしたいものです。そこで、ここからは補助金とは別に、お得にトイレリフォームを行うポイントをご紹介したいと思います。
■トイレのリフォームの組み合わせを考える
トイレリフォームを行う際には、何の工事をどこまで行うか、という点を意識しましょう。例えば、水栓金具やウォシュレットのみの交換であれば、便器全部を交換せずとも工事が行えますし、リフォーム費用も比較的安価です。
しかし、便器を丸ごと交換したり、手洗い器を新たに設置したりする場合は、床から取り外したり、給排水管や電線を通すために壁を解体する必要があったりします。そのため、床や壁の張替えも同時に行うことになります。その点を考えるなら、便器だけのリフォーム、床張替えのリフォームというように、それぞれのタイミングで依頼するよりも、床を張り替えたいタイミングで便器や手洗い器を交換して、セットでリフォームを行うことで、内装材の商品費用も、職人さんの人件費も1度にまとめることが出来てお得です。
設備機器や内装材にはそれぞれ耐用年数や寿命があるので、部分リフォームで良いのか、組み合わせて行う方がお得にならないか、トイレ内で必要となるリフォーム部分を把握して、リフォームのタイミングと組み合わせを考えましょう。
■リフォーム会社におススメ建材を確認
トイレリフォーム費用を抑えたいのであれば、まずは率直にリフォーム会社に、その点を相談しましょう。便器や手洗い器の取り扱いがあるメーカーはいくつかありますし、さらにグレードもあります。特に設備機器にこだわりがないのであれば、自分で便器や手洗い器を決めて依頼するよりも、安く設置できる設備機器をリフォーム会社に教えてもらう方が、最安値で仕入れることが可能です。
リフォーム会社は、一般客にはない、安く仕入れることが出来る取引メーカーがあったり、在庫数やイベントのタイミングで安くなったりする商品を把握しています。また、設備機器以外にも、トイレの床に使うクッションフロアや、壁紙などの内装材も価格を抑えた提案をしてくれます。
しかし、工事費や商品代を安く抑えても、汚れが付きやすかったり、故障しやすかったりすると、リフォームの回数が増えて、長い目で見ると高くついてしまうことがあるので、耐久性やお手入れのしやすさなども確認して、選ぶようにすることは大切です。
3. まとめ
トイレリフォームに使える補助金には、住宅省エネキャンペーン2024の子育てエコホーム支援事業や、介護保険を使った住宅改修があります。住宅省エネキャンペーンは今年いっぱいですが、現時点ではまだ活用することが可能なので、節水型トイレや、掃除しやすい機能を有する便器を設置する際には、活用しましょう。また、和式トイレを洋式トイレに交換したり、開き戸を引き戸に交換したり、手すりの設置、段差解消といったバリアフリーリフォームを行う際には、介護保険を活用しましょう。さらに、補助金に関係なく、内装リフォームと設備機器リフォームを組み合わせて行うことや、リフォーム会社で安く仕入れることが出来る建材をおススメしてもらうことによっても、お得にトイレリフォームを行うことが出来ます。
絶対にリフォームが必要となるトイレなので、お得にリフォームできるように賢いリフォーム計画を行いましょう。