照明や設備部材といったアクセサリー、内装材の中には、リフォーム会社に提案されるものが好みではない、もっと安く、お気に入りのものがあるのではないか、と感じることがあるかもしれません。最近は、ネットで購入できるものが増えていますし、インスタグラムなどのリノベーション経験者の施工例を見るとステキなものも多く、情報源も増えています。
納得がいくものが無い時や、自分でお気に入りの物を見つけた時は、どうすれば良いのでしょうか?リノベーションの際に注意すべき点を含め、ご説明したいと思います。
1. 施主支給で好みのものを使ってリノベーション
細部にこだわり、お気に入りのものに囲まれて暮らすうえで、照明やアクセサリーで妥協してしまうのは後悔の残るリノベーションを招きかねません。納得のいく部材選びにするには、どのような方法があるのでしょうか?
施主支給という方法もアリ!?
提案された部材やデザインのものに納得のいくものがないという場合や、見積もりよりも自分で購入した方が安いものを見つけることが出来るのではないか、と思う場合は、自分で部材を用意して取り付けてもらう、『施主支給』という方法をとることが出来る場合もあります。
例えば、トイレのペーパーホルダーやタオルハンガーなどは、自分好みのものを探して取り付けてもらったり、メーカーの照明器具は高いので、器具を取り付けるベースだけを付けてもらって、自分で購入したシーリングライトやペンダントライトを取り付けたりするということが出来るかもしれません。
施主支給であれば、今まで大切に使ってきた思い出のあるアクセサリーをリノベーション時に移設してもらうことも出来ますし、アンティーク商品や海外輸入商品など、好みのものを使ってコーディネートすることが出来るというメリットがあります。中には、仕事柄、自分で作ったり手配したり出来るものもあって、リノベーション費用を抑えることが出来るものもあるかもしれません。
さらには、リノベーション時の予算的に、今回は取り入れないものの、数年後設置したい設備や、住んでみて必要であれば取り付けるかもしれないというものは、施主指定という考え方になります。
施主支給は選択肢のひとつ!
施主支給という方法をとることで、好みのものを取り入れたり、リノベーション費用を安く抑えたりできるというメリットがありますが、気を付けなければ、いつの間にかデメリットになったり、損している場合もあるので注意が必要です。
例えば、好みのものがないので、自分で探すから良いと断った結果、思うように好みのものが見つからないまま、もしくは手に入れることが出来ないままということもあります。単純に、断るのではなく、担当者に希望を伝えるようにしましょう。また、自分で用意すれば費用が抑えられると思うかもしれませんが、リノベーション費用は安くなっても、結局自分で購入するものが多くなっては意味がありません。施主支給を決定する前に予算についても、相談してみましょう。
具体的にデザインや予算を伝えることで、初めの提案には含めなかった部材のものを提案してくれることがあります。リフォームやリノベーションのプロなので施工経験や情報量も多く、希望にピッタリのものを探してきてくれる可能性もあります。
さらに、お気に入りのものを既に見つけているのであれば、それを担当者に見てもらうようにしましょう。もしかすると選択肢の中にあったものの、あえて提案していなかったという場合もあります。担当者に施主支給したいものを伝えることで、プロの目線で、メリットやデメリットを教えてくれます。また、同じものを購入できるルートをもっていたり、安く購入できたりする場合もあります。
施主支給の方が満足できる、メリットが高い、と思うのではなく、リノベーションを満足にいくものにしたり、予算を抑えたりするうえでの選択肢のひとつ、と考えるようにしましょう。
2. リノベーションで施主支給する時の注意点
メリットやデメリットを考えたうえで、施主支給を選択する部材もあるかもしれません。その際に、トラブルを招かないための注意点をご紹介したいと思います。
打ち合わせをしっかりしておく!
リノベーション工事では、工事内容に合わせて、建材や職人を手配します。そのため、工事に入る時に、施主支給する部材が揃っていなければ工事をすることは出来ません。リフォーム会社が手配するわけではないので、何がいつまでに必要なのか、どのような方法で渡すのか、前もって渡していても問題ないのかなど、しっかり打ち合わせておく必要があります。
そして、打ち合わせた内容を工程表に記載してもらうことで、手配をスムーズに行うことが出来ます。
施主支給・施主指定は商品・設置場所を明確に!
商品や建材によっては、施工に時間がかかるもの、技術が必要なもの、加工が必要なものがあるので、デザインだけではなく、施主支給品について出来るだけ詳しく情報を伝えておくことも大切です。中には、施主支給のものが、使えなかったり、合わなかったりする場合もあるので、確認が必要です。
例えば、鏡、棚、テレビなど壁や天井に取り付けるものの中には、天井裏や壁の内部に事前に補強を入れておく必要があります。また、海外製のペンダントライトやオブジェの中には、見た目以上に重さがあるものもあり、商品取付け時に、重さに耐えられないことが分かり、補強を入れるために再度工事をしなければいけないというトラブルもあります。
商品を渡して設置する作業だけではなく、前もって工事が必要になることなので、設置場所も明確にしておきましょう。図面の中に、記載してもらうことで、伝達ミスを防げます。
3. まとめ
アンティーク品や輸入品、好みのものでリノベーションするため、またリノベーション費用を抑えるために、リノベーションで使う部材を自分で購入して手配し、業者に取り付けてもらう、施主支給をすることが出来るかもしれません。しかし、初めから施主支給を申し出るのではなく、希望のデザインや予算を伝えてプロの意見を仰ぐことで、より良い物を予算内で取り付けることが出来る場合もあります。また、施主支給を選択する場合は、商品内容、設置場所を明確に伝え、手配のタイミングをしっかり打ち合わせておくことでトラブルを防げます。
施主支給をする場合に限らず、リフォーム会社に希望や不安をしっかり伝えることで、後悔のないリノベーションにしましょう。