戸建でもマンションでも玄関ホールを明るくする方法はある!?

リビングなどの居室を出来るだけ明るく、日光が長時間入るような位置にとるため、玄関は戸建でもマンションでも北側にあることが少なくありません。そのため、玄関ホールが暗いという悩みを抱える方は多くいらっしゃいます。玄関が暗いと、見た目が悪い、電気代がかかってしまうという問題以外にも、暗いうえに湿度が高く、カビが発生しやすいというお宅もあり、環境も悪くなっています。また、暗い玄関は防犯の点からも問題です。長居する場所ではないとはいえ、日常的に出入りをする場所でもあり、家の顔とも言える玄関なので、出来るだけ明るくしたいものです。

そこで今回は、玄関ホールをリフォームで明るくするための方法を、戸建とマンション、それぞれご紹介したいと思います。

1.戸建の玄関ホールをリフォームで明るくする方法

まずは、戸建ならではの、比較的自由度が高いリフォームによって玄関ホールをどのように明るくすることが出来るか、方法をご紹介したいと思います。

■採光付きの玄関ドアに交換

自然光を取り入れる方法が電気代もかからず、玄関ホールを明るくする方法です。そのため、玄関ホールに窓を設けることが出来れば良いですが、窓を設けることが出来ない玄関ホールでも、玄関ドアを採光付き(ガラス入り)のドアに交換することで明かりを取り入れることが可能です。防犯性を考えつつ、ガラス部分のサイズやカタチ、数を選ぶことで光の入り方を調整することが出来ます。湿度が高く、風通しが悪い玄関であれば、採光だけでなく通風が出来るタイプのドアもおススメです。

また、玄関ドアを採光付きにすること以外にも、ドアそのものを大きくすることが可能であれば、欄間付きのドアにしてドアの上から明かりを取り入れたり、親子ドアや両袖付きドアにして袖部分からも採光したりすることで、明かりを取り入れる範囲を広げることが出来ます。最近人気のモダンな片引き戸であっても、ドアを引く部分の壁を採光窓に出来る片袖FIX付きタイプ(LIXIL・エルブーム2)もあります。

玄関には必然である玄関ドアを採光付きに交換することや、ドアの高さや幅を大きくして採光出来るようにすることで、玄関ホールに明るさを取り入れることが出来ないか、検討してみましょう。採光付きにしても、玄関ポーチの屋根や壁で明かりが入り辛かったり、植栽が茂っていて明かりが遮られたりする場合もあるので注意が必要です。場合によっては、近隣の建物のせいで、そもそも玄関周辺に自然光が届いていない場合もあります。お金をかけたリフォーム後に、意外と明るさが変わらなかった、ということにならないようにリフォーム前に、玄関ドアを開けた状態でどれだけ明るさが変わるかどうかを確認することが重要です。ポーチもセットでリフォームすることや、植栽を剪定することで解決できるかどうかも確認しましょう。

■天井高を変えて視覚効果を得る

玄関ホール自体を大きくすることで明るくすることも出来ますが、同じ広さの玄関ホールであっても、天井の高さが高くなることで、広く感じる視覚効果があります。玄関ホール部分の天井高を上げることが出来ないかを確認してみましょう。吹き抜けに出来ればベストですが、天井を20㎝程上げて、壁紙やシューズボックスなどを白を基調とした内装材で仕上げるだけでも、開放的で明るい空間になります。

天井を高くすることで白ベースの壁面が広くなるので、採光付きの玄関ドアと組み合わせることで、光を反射させ、明るさもアップします。さらに、間接照明を使って壁面全体を照らすことで反射率を上げることも可能です。

2.マンションの玄関ホールをリフォームで明るくする方法

戸建に比べリフォームに制限があるマンションでも玄関ホールを明るくする方法はあります。リフォームで、どのように明るくすることが出来るのか、ご紹介したいと思います。

■玄関土間を広げる

一般的にマンションの玄関ドアは共有設備として自由に好みのものに交換出来ません。そのため、戸建のように採光付きのドアに交換することが出来ません。しかも、玄関ホールは家の中心部に位置する廊下のみと繋がっていることが多く、窓がないお宅が多いですし、外壁に窓を設けることも出来ないなど、制限が多くあります。

しかし、マンションであっても玄関土間を広げて開放的にすることで明るくすることは出来るかもしれません。特に、窓がある部屋と繋げるカタチで土間を広げることで自然光を取り入れることが出来ます。

例えば、玄関横の部屋に窓があるのであれば、その部屋との間仕切り壁を撤去して玄関土間を広げることで、窓からの明かりを取り入れられます。土間を広くした分、自転車やアウトドアグッズを置いたり、シューズクロークと兼用したり出来るかもしれません。土間によって狭くなった部屋側からも室内に入るようにすることも出来ますし、間仕切りを設けると暗い部屋になるので、納戸やウォークインクローゼットなどの収納として使うケースも人気です。

■採光付き室内ドアや室内窓を採用

玄関ドアを変えることが出来ないマンションでも、玄関ホールに繋がる室内のドアを採光付きのタイプに変えることによっても明かりを取り入れることが出来ます。特に自然光が良く入るリビングと玄関ホールや廊下が繋がっているのであれば、リビングドアを大きめのガラス入りタイプのドアにすることで、自然光が玄関ホールまで入りやすくなります。家族が集うリビングであれば夜も電気を使っているので、夜であっても玄関ホールに明かりを取り入れることが出来るかもしれません。

また、ドア以外にも玄関ホールの壁面に室内窓を設置することで隣接する部屋の明かりを取り入れることが出来ます。開閉タイプの室内窓を選べば、明かりだけではなく通風も出来て、湿気やカビの発生を軽減出来て便利です。

3. まとめ

北側に配置されることの多い玄関は、居室に比べ暗くなりやすい空間です。しかし、戸建であってもマンションであってもリフォームによって明るくする方法があります。戸建であれば、玄関ドアを採光付きにしたり、ドアのサイズを大きくして自然光を入れる面積を広げたり、ホールの広さを変えられない場合でも、天井高を上げて内装材を白ベースにすることや間接照明を活用することで、反射率を上げ、明るく開放的な空間になります。マンションであれば、共有部分となる玄関ドアや外壁をリフォームすることは出来ませんが、隣接する窓のある部屋と繋げるように玄関土間を広げることで自然光が入るようにしたり、居室の室内ドアをガラス入りにしたり、室内窓を設けることで、他の部屋の明かりを取り入れることが可能です。

住まいのカタチや環境に合わせたオーダーメイドのリフォームを行うことで、戸建でもマンションでも玄関ホールを明るくすることは可能です。