
梅雨時期になると、洗濯物を外に干せなくなるため、室内干しをする方が増えます。ランドリールームやサンルームが無い家でも、ハンガーポールを設置することで、室内干しを行うことが出来ます。しかし、室内干し用の設備はあっても、取付ける場所に悩む方は少なくありません。室内干し専用のスペースを設けることが出来ればベストですが、スペースが限られている場合もあります。よく考えて設置しなければ、導線の邪魔になったり、衣類の乾きが悪く湿度が高くなってカビの原因になったり、使いづらかったりして後悔を招いてしまいます。
室内干しはどこで行うのが正解なのでしょうか?リフォームによって室内干しを設けた方の中で、満足度が高い場所を3か所ご紹介したいと思います。また、自分の家に合った場所を見つけるうえで役立つポイントもご紹介したいと思います。
1. 室内干しを取付けて正解だった場所3選
室内干し用のハンガーポールを取り付けて正解だったと、満足度が高い場所を3つご紹介したいと思います。また、満足度が高いとはいえ、デメリットと感じている部分も合わせてご紹介したいと思います。
■1:洗面脱衣所・浴室
システムバスには浴室乾燥機もついていて、オプションでハンガーポールを付けることが出来るタイプが多いので、室内干しに最適な場所と言えます。洋服全部を干すことはなくても、外に干したくない下着だけ浴室に干すという方もいらっしゃいます。
また、洗濯機から衣服を取り出してすぐに干せるという便利さから、洗面脱衣所も人気です。洗面脱衣所を広めにとってランドリールームを兼ねるようにして室内干しスペースを確保するケースも増えています。
デメリット:干せる量が限られる・入浴中は干せない・入浴後は湿気が高く乾きが悪い
■2:リビングの窓際
家の中でも特に日当たりの良い場所にリビングを配置しているお宅は少なくありません。そのため、リビングの窓際に室内干しすることで、自然の力を活用して衣類を乾かすことが出来るので人気です。また、リビング内であれば、エアコンを設置しているため、エアコンを活用して乾かすことが出来るという点でも便利です。
最近は天井付けの物干し竿やハンガーポール以外にも、窓に設置できるものや、観葉植物を飾る場所と兼用したハンキングバーを設置するケースも増えています。
デメリット:料理の臭いが移りやすい・来客中に生活感が出て干せない・リビングが暗くなる
■3:階段ホール・踊り場・2階の吹き抜け
湿気が溜まらず、乾きやすいと人気なのが階段ホールや踊り場、二階の吹き抜けスペースを活用しての室内干しです。広めの階段ホールは部屋としての活用は出来ないものの、室内干しスペースとしては十分な場合が少なくありません。階段ホールをユーティリティスペースにしているお宅では特に、十分なスペースがとれるため活用できます。また、踊り場や吹き抜け部分は天井が高く、1階まで日が入るように窓が設置されていることも多いため、風通しが良く調湿効果も期待できます。
デメリット:スペースが狭く干せる量が少ない・通行の邪魔になる
2. 我が家の室内干しのベストな場所を見つけるヒント
間取りやライフスタイル、誰一つとして同じではないので、どこに室内干しするのが正解かは、家庭によっても異なります。満足度の高い場所を知るだけではなく、そこから自分の暮らしに合った場所を見つけるうえでのヒントをご紹介したいと思います。
■室内干しをする割合を考えよう!
上記で取り上げた場所が、自分の暮らしにとって良い場所か、デメリットとなることが多いかどうかは、室内干しを日常的に行うのか、雨の日や花粉が多い日などだけで基本的には外に干すのかどうかで、デメリットとなるかどうかに違いが出ます。
例えば、日常的に室内干しをする方にとっては、リビングに室内干しをすると、スペースを圧迫してリビングが狭くなってしまったり、晴れている日は衣類で室内が暗くなってしまったり、料理の臭いが衣類についてしまったりするので、良い場所とは言えません。しかし、雨の日だけであれば、リビングの窓際やベランダに面する窓際に干すことが出来れば、天候に合わせて出し入れしやすく便利です。日常的ではない場合は特に、ハンガーポールが邪魔になったり、インテリアデザインを損ねてしまったりしないために、ポールを取り外しできるタイプやワイヤータイプのものなどを使うことで、日ごろの暮らしが不便にならないように注意できます。
■洗濯をする時間を考えよう!
洗濯をいつ、どの時間帯に干したいのかを意識しておくことは重要です。夕方から夜など、日が出ていない時間帯に干すのであれば、日当たりの良い場所にハンガーポールを設置しても意味がありません。それよりも、換気扇や除湿器、サーキュレーターが使える場所、衣類がゆっくり干せて乾きやすい、スペースに余裕がある場所を選ぶ方が効率的に乾かすことが出来ます。
その点で、洗面所や浴室は人気ですが、洗面所が込み合う時間帯や入浴の時間帯も考慮しておきましょう。入浴の時間と洗濯物を干したい時間が被る場合は、浴室内に干せないため、浴室での室内干しは選択肢に入れない方が賢明です。また、入浴後は浴室内の湿度が高く、換気扇を使っても洗濯物を乾かすのに時間がかかってしまいます。入浴後に洗濯をしたいという方にも浴室干しは不向きかもしれません。
また、来客が多いお宅であれば、リビングは避けて最も人目に付きにくい寝室を活用することが出来すかもしれません。寝室は、夜寝る時以外は基本的に使わないため、日中に室内干しをしても邪魔にならないうえに、クローゼットのある寝室であれば片付けの導線も短くて便利です。反対に夜に干す方は、寝室に干すと邪魔になってしまいます。しかし、冬の乾燥が気になる時期は、加湿器代わりにあえて寝室に干すという方法もあります。
3. まとめ
ランドリールームを設けていない家でも、ハンガーポールなどを取り付けることで室内干しが出来るようになります。室内干しのスペースとして人気なのは、浴室乾燥機やハンガーポールが付けられる浴室内や、洗濯機から取り出してすぐに干すことが出来る洗面脱衣所、日当たりが良くて自然の力を活用して乾かすことが出来る日当たりの良いリビングの窓際、天井が高く風通しや調湿効果が期待できる階段ホールや踊り場、2階吹き抜け部分です。ただし、これらの場所が自分の暮らしにとってピッタリかどうかは、室内干しと外干しの割合、洗濯物を干しておく時間帯によって異なるため、自分の暮らし方を確認しておくことが重要です。
ライフスタイルや間取りに合った場所に室内干しを設けて、梅雨の時期でも快適に暮らせるように備えましょう。