家具を作ったり、家に棚を設けたり、とDIYを楽しむ方が増えています。一般の方向けのDIY用の道具や材料も購入しやすくなり、DIYする物のサイズや規模も徐々に大きくなっているかもしれません。
そのため中には、ちょっとしたリフォームからはじめ、リノベーションもDIYで出来るのではないかと、考える方もいらっしゃいます。しかも、コロナ禍で、家族で家にいる時間が多いと特に、みんなで力を合わせれば家をリノベーション出来るのではないか、学校の行事も少ない中で、DIYが思い出作りになるのではないか、と考える方もいらっしゃいます。
しかし、DIYを趣味として楽しむため、家族の思い出作りのためとはいえ、リノベーション規模まで行うことは大丈夫なのでしょうか?プロの目線でご説明したいと思います。
1. DIYでリノベーションは限界がある!?
DIYでリノベーションをすることは難しいのでしょうか?まずは、どんな危険があるのかをご紹介したいと思います。
DIYリノベでの危険を知っておく
家の工事には、専門の知識や資格が必要な分野があります。電気やガスの配線には資格が必要な部分がありますし、給排水管の工事も、正しく行わなければ水漏れや故障の原因になります。そのため、専門の知識や技術が無ければ、DIYでリノベーションをすることで、家を快適にするどころか、問題を作りだしてしまうかもしれません。
さらに戸建であれば、構造を知らないままDIYで柱や梁を抜いてしまうと、耐震性が弱くなり倒壊してしまう場合もあります。柱や梁だけを残して間取りを変えるようなスケルトンリノベーションの場合は、専門的な知識や計算に基づいたプロの判断が必要です。マンションのような集合住宅の場合も、躯体部分や共用部分に影響する工事は出来ないので、慎重に行う必要があります。
また、リフォーム会社やリノベーション会社では、住宅設備機器を普段から仕入れているため、一般価格よりもお得に、安全なルートで手に入れることが出来ています。DIYで材料や設備機器を揃えようと思うと、割高になったり、品質が安定していなかったり、家に合っていないものになったりする可能性が高くなってしまいます。水回りや電気、ガス工事、間取りの変更などは、リノベーションをスムーズに行ううえでも、費用の面でも、プロに依頼する方が安全、安心で、メリットがあると言えます。
DIYだから愛着がわく!
DIYで行うリノベーションに限界があるとはいえ、全てプロに任せる必要がないのも事実です。むしろ、DIYに向いている部分もあります。
例えば、内装の仕上げはDIYで行えるかもしれません。特に壁をペンキや珪藻土で塗る作業は、家族で行うことが出来ます。仕上げ部分なので、完成すれば普段の生活で目にする部分です。思い出になり、愛着がわきます。リノベーションに自ら参加した子供たちの多くは、ただキレイになった家に住むよりも、自分達で仕上げた部屋は、状態を気にして掃除をしたり、長く大事に住みたいという思いも深まったりする傾向があるようです。作業方法が分かっているので、実際にメンテナンスも自分たちで出来るというメリットもあります。
DIYで全てをリノベーションしようとすると時間も手間もかかってしまいますが、基本的な部分はプロが行い、仕上げだけDIYにするなら、大がかりなリノベーションが出来るうえに、愛着のわく家をスムーズに作ることが出来るかもしれません。
2.リノベーション×DIYを楽しむためには?
プロの知識や技術を借りながらも、DIYでリノベーションを楽しむためにどうすれば良いのか、ポイントをご紹介したいと思います。
打ち合わせの時点でDIYの希望を伝えておく
中には、リフォーム会社やリノベーション会社に依頼したものの、プロの前でDIYもしたいというのは失礼なのではないか、やらない方が良いと、止められてしまうのではないかと思い、DIYを楽しみたいということを伝えないまま依頼する方もいらっしゃいます。しかし、仕上げの部分をDIYでするにしても、下地を整えておくことはリノベーション工事に関係しますし、インテリアのテイストなど間取りや内装のデザインにも関係するので、コーディネートプランにも影響してしまいます。
むしろDIYをしたいということを初めの段階で伝えておいた方が、スムーズに打ち合わせが進み、工事もDIYもやりやすくなります。作業がしやすいように、空間をあけておくことや、工事の流れも考えてくれるかもしれません。DIYで壁に取り付けたいものがある場合にも、前もって伝えておくことで、補強を入れることが出来ます。
仮にDIYで何をしたいかが漠然としていて決まっていなくても、DIYが好きで、機会があればしたいということを伝えておくだけでも、その会社が好みに寄り添った提案をしてくれるかの判断材料になります。
DIYが組み込まれたリノベプランを活用
リノベーション工事後に住みながら、仕上げはマイペースにDIYで、ということも出来ますが、普段の生活のことを考えると、また、作業がし辛い子供たちがいる家庭のことを考えるなら、リノベーション工事の際にDIYも出来る流れの方が良いかもしれません。例えば、さくらリフォームの楽助リノベーションプランを使ってリノベーションすれば、基本的な部分はプロが工事をして、壁や床の仕上げはDIYで、しかもプロの指導のもとで行えます。
プロの作業工程で行えるので、効率よく出来るうえ、安心です。さらに、仕上げや清掃を自分たちで行う分、費用が抑えられるというメリットもあります。いつかDIYをしたいという前提でリノベーションの話を進めるのではなく、DIYもプランに組み込まれているリノベーションを活用することで、スケルトンリノベも可能ですし、初めてのDIYでも安心して、お得に行うことが出来ます。
3. まとめ
リノベーションは、構造面や給排水管、電気、ガスなど、専門の知識と技術が必要な箇所があります。そのため、DIYで行うのは危険が伴います。しかし、内装の仕上げなどは、DIYを楽しむことが出来ます。リノベーションを依頼する時点で、DIYを行いたいことを伝えることや、DIYがセットになっているリノベーションプランがある会社を選ぶなら、リノベーションとDIYをどちらもスムーズに行えます。
プロの力を借りながらも、リノベーションでDIYを取り入れるなら、長く住める家に、そして長く住みたいと思える愛着のある家にすることが出来るかもしれません。