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リフォームやリノベーションを行う目的のひとつでもあり、大前提となるのは、その家に住み続けられるようにするということではないでしょうか?せっかくリフォームやリノベーションをするのであれば、また物件を購入するのであれば、そこに出来るだけ長く住めるようにしたいものです。

そこで今回は、長く住むことを考えた時に、どんな点に意識してリフォームやリノベーションをすべきなのか、住みづらくする問題点や解決策、予防方法についてご紹介したいと思います。

1.長く住めなくなる理由は何?

長く住むことを考えたリフォームやリノベーションをするためには、まず、どんな点が問題になるかを知っておきましょう。問題点と、対処法をご紹介したいと思います。

構造部分に問題がある

間取りは気に入っていて、リフォームで設備機器を新しくしたり、内装は整えたりしてきたものの、構造部分に問題があって長く住めなくなったというケースがあります。耐震性が低く、地震で大きな被害が出たり、給排水管などの見えない部分の劣化が進んでいて、水漏れが生じて構造部分が腐敗してしまったりと、構造に問題が生じてしまうと、場合によっては、倒壊の危険など住むことが困難になってしまいます。リフォームやリノベーションで整えることも出来ますが、費用がかかりますし、建て替えや引っ越しを余技なくされることもあるかもしれません。

現在、新たに中古物件を探している方であれば、インテリアや間取りなど目に見える部分だけでなく、構造面、耐震面など、見えない部分に問題がないかをしっかり確認しておきましょう。

また、今の家に長く住んでいくには、旧耐震基準の時期(昭和56年以前)に建てられた家であれば、耐震診断を行って、問題がないか、地震の影響を受けていないかを確認しておくと安心です。昭和56年以降に建った家で耐震性に問題がない場合でも、雨漏れなど構造に影響しかねない問題が生じていないか、外壁や屋根の状態を定期的に確認すること、シロアリの被害にあっていないかを確認することなど、日ごろからメンテナンスを行うことによって、家の見えない部分を守り、構造部分の問題を防いで長く住めるようになります。

ライフスタイル・家族構成に合っていない

物件の購入当時は使いやすいと思っていた間取りが、ライフスタイルや家族構成の変化に伴って合わなくなるというケースは少なくありません。それでも、リノベーションによって間取りを変えることで、住み続けられる場合もあります。しかし、中には家族が増えたりリモートワークで部屋が必要になったりしたものの、家の面積的にリノベーションしても使い辛いため、広い家に移り住むことを決断しなければいけなくなったり、リノベーションはしたいものの、ちょうど家族にお金がかかったり、他のリフォームにお金が必要だったりして諦めるという場合もあります。

家探しをする際には、少し先のことも考えてリノベーションやリフォームが出来る自由度が高い物件を選ぶようにしましょう。また、リノベーションで間取りを変えたり造作家具を設けたりする場合にも、今の生活に合わせてオーダーメイドすることは大事ですが、作り込みすぎないようにすることも重要です。

さらに、大まかなライフプランを立てておくことが役立ったという方は少なくありません。個人としてだけでなく、家族を含めたライフプランと、家に関わることを一緒に前もって計画しておくことがポイントです。例えば、結婚や子どもの成長に合わせて、その時期にかかる大まかなお金の流れを書き出しておけば、同じくお金のかかるリフォームやリノベーションが必要な時期と重ならないように、耐用年数を考えた設備機器や外壁用の塗料を選んだり、間取りを大きく変えるリノベーションのタイミングを決めて貯金したりすることも出来ます。

2.長く住める家を作るには?

せっかく購入した家や愛着のある地域に長く住み続けるには、具体的にどんな点を意識した家づくりを行うべきでしょうか?

長く使える素材にこだわってリフォーム

長く住むためには、長く使える素材、建材を選ぶことが重要です。リフォームやリノベーションをする時に、内外装問わず建材や設備機器に、どれぐらいの耐用年数があるのか、どのような経年変化を楽しめるのかを確認しながら、こだわって選ぶようにしましょう。

例えば、無垢材や珪藻土など自然素材はメンテナンスを行えば半永久的に使えるものばかりです。しかも、年数とともに劣化するのではなく、経年変化して味となります。

さらに長く住むうえで、物や家に対する気持ちも大切な要素となります。大事に使ってきたものは、これからも大事に使おうという気持ちにもなりますし、そのためにこだわって選んだ素材であれば、なおのこと大切にしたいという思いが強くなるはずです。その点、長く使える素材、経年変化が楽しめるような素材は、使っていく中で愛着がわきやすいという効果もあります。

長く付き合えるリフォーム会社を選ぶ

どんな家でも、メンテナンスやリフォームは必要となるため、いつかはプロにお願いしなければいけません。しかし、家族構成の変化や家の劣化具合に合わせて、何年後にリフォームやリノベーションをしたいとお願いしていた住宅メーカーが今は無くなっていたり、リフォームに関しては受け付けていなかったり、部分的なリフォームしか出来ないという場合もあります。図面が手元に残っていないことや、気に入っている設備のお手入れ方法やメンテナンス状況が分からない、部品が手に入らない、なんてこともあります。長く住みたいと思っているのに、周りの環境が整っていなければ、無駄に労力と時間を使うことになりかねません。

そのため、新築を含め長く付き合えるリフォーム会社を早めに選ぶことが大事です。スケルトンリフォームなど家全体を任せても問題ない会社、経験豊富な会社であれば、小さなリフォームからリノベーションまで、任せることが出来て安心です。構造部分や見えない給排水管、電気配線なども依頼出来ます。さらに、家はもちろん、その地域に長く住み続けるという点で、相談しやすく駆けつけてくれやすいというメリットがある地域に根差した会社を選ぶということもポイントです。

3. まとめ

マイホームを購入するのであれば、またリフォームやリノベーションを行うなら、長く住むことを意識した家づくりを行いましょう。家の構造部分に問題がないように、耐震診断や定期的なメンテナンスは重要です。また、長期的なライフプランに家に関することも含めることで、お金の管理をしたり、ライフスタイルに応じて柔軟に対応できる家にしたりすることも出来ます。リフォームやリノベーションの際には、長く使える建材を選ぶことも重要です。

そして、長く付き合える、安心してリフォームもリノベーションも家のこと丸ごとお願い出来る会社に依頼することで、住み慣れた街で、お気に入りの家に長く住み続けることが出来ます。