ツーバイフォー住宅はリフォームやリノベーションが出来ない、と言われることがよくあります。中には設備機器を入れ替えるような浴室リフォームであっても、リフォームを専門にする会社から断られたという方もいらっしゃいます。しかし、設備機器は劣化していくもので、いつかリフォームが必要になります。また、リノベーションで浴室も一緒にキレイにしたいという方もいます。
ツーバイフォー住宅では、浴室リフォームを希望通り行えないのでしょうか?行えないと言われやすい理由や、ツーバイフォー住宅でおススメの浴室リフォーム・リノベーション方法をご紹介したいと思います。
1. ツーバイフォー住宅でも浴室リフォームやリノベーションは出来るの?
ツーバイフォー住宅だからという理由で、浴室リフォームが出来ない、思い通りにならない、と言われることがあるかもしれません。なぜそのように言われてしまうのでしょうか?またツーバイフォー住宅ではシステムバスを取り入れることが出来ないのか、という点もご説明したいと思います。
ツーバイフォー住宅の浴室リフォーム出来ないと言われるのは?
日本で最も多い、在来工法と言われる木造軸組工法は、柱や梁、筋交いといった軸組で建物の荷重を支えるのに対し、ツーバイフォー住宅の工法は、壁や床の面で支えています。そのため、壁を動かしてはいけないという理由から、知識のないリフォーム会社の中にはリノベーションを断る会社があります。また浴室など、設備機器を入れ替えるリフォームであっても、排水管を通すために壁や床に穴を開けられないという理由から、断る会社もあります。
しかし、ツーバイフォー住宅の構造の仕組みやルールを理解している会社であれば、リノベーションであっても、水回りリフォームであっても可能です。ツーバイフォー住宅に精通した会社を選ぶことが重要です。
ツーバイフォー住宅でもシステムバスにリフォームできる!
ツーバイフォー住宅の多くは、欧米デザインで建てられており、浴室内のデザインや仕様も欧米スタイルです。そのため、タイル張りの浴室に浴槽が置かれているデザインの在来工法と言われる造りになっています。
一方最近の日本の住宅では、浴室はサイズや仕様が規格化されているシステムバス(ユニットバス)が主流になっています。ツーバイフォー住宅であっても、システムバスを入れることは可能です。耐震構造になっているツーバイフォー住宅の壁を動かすことなく、今の浴室の位置にシステムバスを入れる場合は、壁の中に入るサイズのシステムバスを選ぶことになります。
各メーカーのシステムバスは、0.75坪サイズ、1坪サイズ、というように日本の住宅の寸法に合わせてサイズが規格化されているのが一般的です。そのため、ツーバイフォー住宅の浴室空間の寸法にピッタリ合うシステムバスがあれば問題ありませんが、サイズが無ければ、空間内に収まる規格サイズを選ぶことになるので、今より狭い浴室になってしまうかもしれません。
大きなシステムバスを入れるためには、ツーバイフォー住宅のルールに基づいて、補強を入れたり、壁の位置を変えたりすることで、希望のサイズにすることは出来ます。しかし、ツーバイフォー住宅にとって壁は家を支える重要な構造体で他の部屋にも影響するので、簡単に変更したり、後から戻したりすることが出来ません。大きなシステムバスにリフォームするメリットだけではなく、デメリットを考えること、そもそもシステムバスにする必要があるか、という点もよく考えて仕様を決めましょう。
2. ツーバイフォー住宅のメリットを活かしたステキなお風呂に!
ツーバイフォー住宅でも、システムバスを入れることは可能ですが、在来工法でリフォームやリノベーションする方が、ツーバイフォー住宅のメリットを最大限に活かした浴室にすることが出来るかもしれません。在来工法でリフォームするメリットや、どのようにツーバイフォー住宅らしさを取り入れることが出来るのかを、ご紹介したいと思います。
空間を最大限に活かした浴室にする!
システムバスにリフォームすると、構造部分の壁内に入るサイズを選ぶことになるので、規格サイズが空間にピッタリ合わなければ、デッドスペースが出来るうえに狭くなってしまうこともあります。
しかし、浴槽を置くタイプの在来工法で仕上げれば、現在の浴室空間を最大限に活かしたお風呂にすることが出来るので無駄がありません。しかも、一般的に在来工法からシステムバスへのリフォームを検討する方の多くの理由は、断熱性を上げたいというものですが、ツーバイフォー住宅の場合は、そもそも断熱素材が使われているので、在来工法のままでも、年中快適に過ごせるというメリットがあります。
さらに、ツーバイフォー住宅は天井が高い造りになっているので、在来工法で浴室をリフォームすれば、システムバスにリフォームした場合に比べ、天井が高く開放的な浴室になるというメリットも活かせます。
コーディネートのバリエーションは無限大!
システムバスではなく、ツーバイフォー住宅に合わせた在来工法のお風呂にすることは、デザインの面でもメリットがあります。
規格化されたシステムバスの場合は、メーカーごとに浴槽や壁パネル、浴室ドアなど部材のバリエーションが限られています。最近はバリエーションが豊富なので、その中から好みのものを組み合わせて、お気に入りの浴室にすることが出来るとはいえ、ツーバイフォー住宅に多い欧米スタイルの家など、海外テイストの家では、浴室の雰囲気が部屋とマッチしないというケースは少なくありません。
その点、在来工法で行うリフォームであれば、壁のタイルや浴槽、シャワーや蛇口などの水栓金具、ひとつひとつの素材にこだわり、組み合わせていくことが可能です。特に輸入建材を扱っているリフォーム会社であれば、本物の欧米デザインのタイルや浴槽などが揃ううえ、仕様も本格的な欧米スタイルに出来るため、浴室だけがテイストが違うという残念なリノベーションになることを避けられます。
3. まとめ
ツーバイフォー住宅であっても、ツーバイフォー工法の知識やルールを理解している会社であれば、リノベーションも水回りリフォームも行うことが出来ます。希望に合わせてシステムバスにリフォームすることも出来ますが、在来工法の浴室にする方がデッドスペースを無くし、開放的なツーバイフォーのメリットを最大限に活かすことが出来ます。特に欧米スタイルの家であれば、好みの建材を使った本格的な欧米スタイルのお風呂にすることも出来ます。
ツーバイフォー住宅であっても、ツーバイフォーに精通したリフォーム会社に依頼して希望通りのリフォームを実現させましょう。