リノベーションの工事費用を少しでも安くできると、お得にリノベーションが出来たという気になるかもしれません。しかし、家にかかる費用は、リノベーションを行う1回だけではありません。実は、お得にリノベーション出来たかどうかは、その後の暮らしにかかる費用で分かることもあります。にお得だと感じる、満足感のあるリノベーションを行うには、どんな点を意識すると良いのか、ご説明したいと思います。
1. お得なリノベーション=工事費が安いではない!
お得なリノベーションを行うために、工事の見積書を意識している方は少なくありません。少しでも良いものを安くして、快適な暮らしにしたいと思いますが、工事費がどんなに安くてもお得ではない可能性があるので注意が必要です。工事費以外の注意点をご説明したいと思います。
家にかかるお金はリノベーション費用だけではない!
リノベーション工事を行うことで、快適な暮らしが出来る家になりますが、それはまだ暮らしのスタートラインに立ったばかりと言えます。その暮らしを維持していくためには、お金がかかります。快適に暮らせるかどうか、という点は物理的な間取りや動作だけではなく、お金の心配がないか、という点も含まれています。そのため、リノベーションした家で暮らし続けるために不可欠な、メンテナンス費用や維持費用といったランニングコストを抑えることが重要です。
お得なリノベーションになったかどうかは、工事費用が安くついたかだけではなく、暮らしにかかる費用も適切なコストか、必要以上にお金がかかる家になってしまっていないかどうか、という点も関係しています。
ランニングコストを抑えられるかはリノベーションで決まる!?
ランニングコストを抑えると聞くと、節水や節電効果が期待できる物をイメージする方は少なくありません。そのため、設備機器を選ぶ際に、どれだけ水道光熱費が安く出来るか、という点に注目して選ぶかもしれません。もちろん、その点を考えることは重要です。しかし、暮らしの中で発生するコストは、水道光熱費だけではありません。掃除やメンテナンス、リフォームの費用や時間も必要になります。そのため、リノベーションのプランニングの際には、その機器の数や、それ自体が必要なのか、といった根本的な部分を確認しておくことも重要です。
例えば、洗面台とは別に手洗い器やスロップシンクを設けることで、衛生的で家事も行いやすくなるかもしれません。また、トイレや浴室を2か所設けるお宅も少なくありません。利用頻度は、数に関係なく一緒なので、水道光熱費はそれほど変わらないかもしれませんが、掃除やメンテナンス、リフォームが必要になる数や場所は増えます。掃除の時間やリフォームにかかる期間も増えてしまいます。しかし、そもそもひとつであれば、数年後のメンテナンスやリフォーム費用は抑えられますし、普段の掃除範囲も狭められ時短になります。その分、家で過ごす大切な時間を有効的に使うことが出来るかもしれません。
さらに、使用しないバルコニーを無くして防水メンテナンスやリフォームをしなくて良いようにしたり、窓やエアコンの数を減らす間取りにしたりすることで、光熱費を抑えたりすることも出来ます。
リノベーションでは、使いやすさを考えたプランニングも重要ですが、物が増えすぎて、暮らしが複雑になり、お金や時間が奪われないように注意することも大切です。修繕が必要な時に、お金をかけたくないからと言って、先延ばしにしてしまうと問題は大きくなってしまい、快適な暮らしから遠ざかっていく一方です。お得なリノベーションを行うためには、水道光熱費といったランニングコストだけではなく、メンテナンス・リフォームにかかる費用や時間も意識しましょう。
2. ランニングコストを意識したリノベーションを行うには?
リノベーションの工事費を抑えることだけではなく、今後の暮らしも踏まえてランニングコストを抑え、お得なリノベーションにするには、どうすれば良いのでしょうか?ポイントをご紹介したいと思います。
建材選びでランニングコストは変わる!
リノベーションの際には、外壁や屋根、内装などの建材を選ぶ機会が多くあります。見た目や値段、機能を中心に選ぶことになりますが、その際に耐久性を意識した建材選びを行いましょう。耐久性の高い建材は、一般的に少し価格が高くなります。そのため、リノベーション時の初期費用が高くなってしまうと、お得感を無いように感じるかもしれません。しかし、長く暮らしていくことを考えると、耐用年数が長く、メンテナンスやリフォームの頻度が少ない方が、安くお得にリノベーション出来ている、ということは少なくありません。
例えば、外壁の塗料の耐用年数は種類によって、5年程のものもあれば15年以上のものもあります。何を選ぶかによって、リフォームの頻度やコストが変わります。
また、耐用年数を意識するのであれば自然素材を中心とした経年変化を楽しめる建材を選ぶことはおススメです。例えば、合板フローリングに比べ、無垢フローリングの材料費は高くなります。しかし、合板フローリングは、剥がれや傷が入ると目立ってしまい、リフォームを意識しなければいけません。しかし、無垢フローリングであれば、メンテナンスをすることで、傷ではなく味になります。全体を張り替えるのではなく、ワックスをかけるメンテナンスだけで、長く使える床材です。
オーダーメイドで長く愛用できる設備機器に!
長く使えるものを選ぶという点で、メーカーの設備機器には大差ないように感じるかもしれません。しかし、オーダーメイドでキッチンや洗面台を作れば、扉やカウンターなど、耐久性があって自分にとってメンテナンスしやすい素材を選ぶことが可能です。また、オーダーメイドであれば、扉やカウンター、水栓金具など、劣化した部分だけ交換しやすい仕様に作ることも出来ます。
デザインにもこだわって作るので、長く使いたいと思えるような愛着のわく設備機器になるため、大事にメンテナンスしながら使えるという点でも、満足度の高いリノベーションにつながります。
3. まとめ
お得にリノベーションするために、リノベーション工事費を意識するかもしれません。しかし満足度の高い、本当にお得なリノベーションを行うためには、快適な暮らしを続けていくための、ランニングコストを意識したリノベーションプランを立てることも重要です。設備機器の数や建材の種類によって、水道光熱費やメンテナンス・リフォーム費用が必要以上にかかることや、さらには時間も奪われるかもしれません。耐久性や耐用年数を意識した内装材を選んだり、メンテナンスがしやすく、長く使えるオーダーメイドの設備機器を取り入れたりしてお得なリノベーションにしましょう。
ランニングコストを意識したリノベーションは、お得なリノベーションになり、快適な暮らしへとつながります。